神奈川駅 (東急)

神奈川駅 (廃駅) の詳細

神奈川駅は、かつて東京横浜電鉄（後の東京急行電鉄、現在の東急電鉄）東横線に存在した鉄道駅です。この駅は、東横線が建設される過程で、1926年（大正15年）に横浜側の仮の終着駅として開設されました。

開業と初期の状況

当時の神奈川駅は、現在の横浜駅よりもやや渋谷寄りに位置しており、付近には東海道本線の神奈川駅（現在の横浜駅とは異なる）や京浜電気鉄道の京浜神奈川駅も存在していました。また、横浜市電も近くを通っていたため、この駅は一時的なターミナルとしての役割を果たすことができました。駅の具体的な位置は、高島山トンネルを抜けた線路がカーブする地点で、国鉄の駅に隣接し、山側に面した場所にホームが設けられていました。

横浜駅への延伸と駅の移転

その後、東横線は計画通り横浜駅（2代目、現在の高島町付近）までの延伸工事を進め、1928年（昭和3年）5月には高島駅（後に本横浜駅を経て高島町駅と改称、2004年1月廃止）まで開通しました。さらに同年10月には、横浜駅が現在地に移転し、東横線も神奈川駅と本横浜駅の間に横浜駅を新設しました。この際、国鉄の神奈川駅が廃止されたため、東横線の神奈川駅も高島山トンネルの出口付近に移転しました。

廃止

1950年（昭和25年）、神奈川駅は横浜駅に非常に近接していることから、その役割を終え、廃駅となりました。

歴史の詳細

1926年（大正15年）2月14日：東横線の横浜側終着駅として開業。
1928年（昭和3年）5月28日：高島駅まで延伸。
1928年（昭和3年）10月15日：高島山トンネルの渋谷寄り出口付近に移転。
1945年（昭和20年）5月29日：空襲により全焼。
1945年（昭和20年）7月25日：休止。
1950年（昭和25年）4月8日：正式に廃止。

現在の状況

神奈川駅の跡地を含む東横線の地上路線は、2004年に地下化され、その跡地は東横フラワー緑道として整備されています。この緑道には、神奈川駅に関する説明板も設置されており、かつての駅の存在を今に伝えています。

隣接駅

廃止時の東横線における隣接駅は以下の通りでした。

反町駅
神奈川駅
横浜駅

参考資料

宮田道一『東急の駅 今昔・昭和の面影』JTBパブリッシング、2008年9月1日。ISBN 9784533071669。

関連項目

日本の鉄道駅一覧
廃駅

もう一度検索