神宮寺 (古河市)

真龍山心城院 神宮寺

神宮寺は、茨城県古河市横山町二丁目にある真言宗豊山派の寺院です。真龍山を山号とし、心城院を院号としています。

歴史

神宮寺の縁起によれば、初代古河公方である足利成氏が帰依していた良宥という僧侶によって、鎌倉に開かれたとされています。その後、文安3年（1446年）に足利成氏に従って古河に移転しました。鎌倉での創建は宝徳元年（1449年）であるとも考えられています。

また、神宮寺は市内の雀神社の本地仏である十一面観音を安置しており、かつては雀神社の別当寺でもありました。古河への移転当初は、後の江戸時代に古河城・観音寺曲輪となる場所に位置し、当時の雀神社と隣接していたと考えられています。しかし、江戸時代初期に古河城が拡張された際、神宮寺は現在地に移されました。

文化財

木造十一面観音坐像

神宮寺には、座高47cmの木造十一面観音坐像が安置されています。この像は寄木造、玉眼、彩色で仕上げられており、構造と作風から室町時代の作と考えられています。その芸術的価値から、茨城県指定文化財（彫刻）に指定されています。

交通

神宮寺へのアクセスは以下の通りです。

鉄道
JR宇都宮線古河駅西口から徒歩6分（約0.5 km）
東武日光線新古河駅東口から徒歩28分（約2.3 km）

参考文献

古河市史編さん委員会 編 『古河市史 通史編』 古河市、1988年
古河市史編さん委員会 編 『古河市史 民俗編』 古河市、1983年
古河市文化財保護審議会 編 『古河市の文化財』 古河市、1993年

神宮寺は、古河の歴史と文化に触れることができる貴重な場所です。古河市を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

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