神尾和寿

神尾 和寿（かみお かずとし）

神尾和寿（1958年生まれ）は、日本の哲学者であり詩人として広く知られています。特にウィトゲンシュタインやハイデガーといった哲学者の思想に深い関心を寄せ、独自の視点で研究を進めています。

経歴

神尾は1983年に京都大学文学部を卒業後、同大学の大学院で哲学と宗教学を専攻しました。後期博士課程を修了するも、単位取得退学しました。その後、新居浜工業高等専門学校の助教授として教職に就き、その後は流通科学大学でサービス産業学部の教授を務められました。現在も流通科学大学の非常勤講師として教鞭を執り、教育に情熱を注いでいます。また、NHK文化センター梅田教室で「詩の楽しみ」という講座を担当し、詩の創作と鑑賞に関する指導も行っています。

詩作についても神尾は精力的であり、参加している詩誌には「卍」、「スフィンクス考」、「ノッポとチビ」、「ガルシア」などがあり、活発に作品を発表しています。現在は「ガーネット」の編集・発行にも関わっています。

著書

神尾は数多くの詩集を出版しており、その中には以下のような作品があります：

• - 『アオキ』（編集工房ノア、2016年）
• - 『神尾和寿詩集』（現代詩人文庫、砂子屋書房、2011年）
• - 『地上のメニュー』（砂子屋書房、2010年）
• - 『七福神通り』（思潮社、2003年）
• - 『モンローな夜』（思潮社、1997年）
• - 『水銀109』（白地社、1990年）
• - 『神聖である』（文童社、1984年）

詩以外にも神尾は哲学的な論文を執筆しており、特にハイデッガーの思想に関する研究が目立っています。主な論文には以下のものがあります：

• - 「ハイデッガーにおける『四方界(Geviert)』の思想の可能性と限界を巡って」（宗教哲学研究、北樹出版、2001年）
• - 「ハイデッガーにおける『最後の神(det letzte Gott)』の問題」（新居浜工業高等専門学校紀要、2000年）
• - 「ハイデッガーにおける『性起(Ereignis)』の問題」（新居浜工業高等専門学校紀要、1998年）

さらに、彼は多くの書籍に寄稿しており、特に「詩と宗教」について論じた作品は、現代における宗教の根源性を探る重要な一冊とされています。彼の知的探求は、広範なジャンルにわたり、詩と哲学の境界を越えて深い洞察を提供しています。

神尾和寿は、詩作や哲学研究を通じて現代における人間の存在や意味を問い続け、その活動は多くの読者や学び手に影響を与えています。

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