神岡町立大津山中学校

神岡町立大津山中学校の歴史と概要

神岡町立大津山中学校は、旧岐阜県吉城郡神岡町（現在の飛騨市）に位置していた公立の中学校です。その歴史は1947年にまで遡ります。この学校は元々、三井鉱山が神岡鉱山茂住坑の従業員向けに設けた私立学校から始まりました。最初は、神岡第二中学校として設置され、同時に併設された私立神岡第二小学校と連携する形で運営されていました。

1949年には学校名が私立神岡第二中学校に改称され、その後1950年と1951年にかけて校舎の増築が行われました。これにより、生徒数の増加に対応し、一時は順調に運営されていたかのように見えました。しかし、時が経つにつれて、学校にはさまざまな状況が影響を及ぼすこととなります。特に、1952年に神岡鉱山の経営状況が厳しくなると、社宅の縮小に伴い通学する生徒数も減少するようになりました。

1953年に至ると、神岡鉱山は私立学校法に基づく学校法人の設立を断念し、学校を神岡町に移管します。これを機に、名前も神岡町立大津山中学校に変更され、公立の中学校として新たなスタートを切りました。しかし、未だに経済的な状況は厳しく、さらに生徒数の減少が続きました。その後、校舎の増築は行われたものの、状況は改善されず、1975年には閉校に至ります。この年の7月23日には閉校式が行われ、7月31日には正式に神岡中学校に統合され、学校としての役目を終えました。大津山社宅の縮小が直接的な原因となり、同時に併設されていた大津山小学校も神岡東小学校に統合される形で廃校となりました。

大津山中学校は、地域における教育の重要な拠点であったものの、時代の流れや経済的な要因が重なり、その歴史に幕を下ろすことになりました。今日では、岐阜県内の廃校リストにその名を残し、地域の歴史の一部として語り継がれています。これらの経緯は、学校教育や地域社会の変遷を理解するうえで欠かせないものとなっています。神岡町立大津山中学校の存在は、地域の人々にとって様々な思い出をもたらしていることでしょう。

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