神戸三宮阪急ビル

神戸三宮阪急ビル：歴史と革新が融合する駅ビル

神戸三宮阪急ビルは、兵庫県神戸市中央区にある超高層ビルと駅高架下商業施設EKIZO神戸三宮からなる複合施設です。かつては神戸阪急ビル東館と西館の2棟で構成されていましたが、阪神・淡路大震災からの復興を経て、駅と一体化した新たなランドマークとして生まれ変わりました。

震災からの再生と新たな魅力

阪神・淡路大震災で被災した神戸阪急ビル東館の建て替えと、西館のリニューアルによって誕生した神戸三宮阪急ビルは、駅と一体構造の複合商業ビルです。東館跡地には、低層階に駅施設と商業施設EKIZO神戸三宮、中層階にオフィスと知的交流スペース「アンカー神戸」、高層階には宿泊特化型ホテル「レムプラス神戸三宮」が配置されています。一方、西館は駅施設と商業施設として生まれ変わりました。2022年度グッドデザイン賞を受賞するなど、そのデザイン性と機能性が高く評価されています。

EKIZO神戸三宮：高架下で広がる食のエンターテイメント

EKIZO神戸三宮は、飲食店を中心とした商業施設です。旧西館の高架下を活用したメインエリアは、「グランド＆カジュアル」と「和洋混載」をテーマに、ヨーロッパの街並みを思わせる石畳街路やオープンテラス、日本の横丁のような混沌としたエリアなど、多様な空間が調和しています。

レムプラス神戸三宮：上質な眠りと神戸の絶景

ビルの高層階にある「レムプラス神戸三宮」は、阪急阪神ホテルズが運営する宿泊特化型ホテルです。レムブランドの上位ブランドとして、広々とした客室、クイーンサイズのベッド、TOTO製ウォームピラー装備のレインシャワーなど、上質な眠りを追求した設備が充実しています。最上階には、朝食会場としても利用できるカフェレストラン「神戸望海山」やバー「WHISKY BOTTLE BAR DEN SANNOMIYA」、展望フロアがあり、神戸の美しい景色を堪能できます。

旧神戸阪急ビル東館：神戸のシンボルとして

1936年に完成した旧神戸阪急ビル東館は、阿部美樹志の設計による鉄骨鉄筋コンクリート造の建物でした。駅と軌道がビルを貫通するユニークな設計で、ヨーロッパ建築を思わせるデザインは神戸の玄関口にふさわしい風格を漂わせていました。神戸港からでもその姿を見ることができ、神戸税関とともに神戸のシンボル的存在でした。

阪神・淡路大震災では大きな被害を受けましたが、建物自体は概ね原形をとどめていました。しかし、鉄道の早期復旧を優先するため、そして老朽化も考慮して、1995年に解体されました。この解体には、当時を知る住民から惜しむ声も多く、復元を望む声は今も根強く残っています。

旧東館には、阪急シネマ、阪急会館、阪急文化の3つの映画館があり、「阪急会館」は特に親しまれていました。震災後は仮設建物で営業を続けましたが、2007年に閉館しました。

旧神戸阪急ビル西館と三劇

旧神戸阪急ビル西館は、現在は阪急神戸三宮駅の高架下部分となっていますが、かつては地上3階建てのビルでした。1947年には、西館の中央に「三宮劇場（三劇）」という映画館が開業し、多くの市民に親しまれていました。1996年には改装を経て「OS三劇1・2」としてリニューアルされましたが、2006年に閉館しました。

神戸三宮阪急ビルの歴史と未来

神戸三宮阪急ビルは、歴史と革新が融合した複合施設です。震災からの復興、旧ビルの歴史、そして新たな魅力が調和し、神戸の街を象徴する存在となっています。その未来には、更なる発展が期待されます。

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