神戸税関

神戸税関の概要

神戸税関は日本有数の税関で、兵庫県神戸市の新港地区に主要な事務所を置いています。この税関は、兵庫県だけでなく中国地方や四国地方の一部も管轄しています。近年では「開かれた税関」を目指し、一般の人々に向けて庁舎内の一部や中庭を公開し、税関の業務や役割について広く理解を促しています。

歴史

神戸税関の歴史は1868年に始まります。元々は江戸幕府によって設立された兵庫運上所が起源で、その後1873年に神戸税関に改称されました。初代庁舎は石造で、1873年に竣工しましたが、1922年の火災で焼失しました。その後、1927年に建設された2代目庁舎は、花崗岩とレンガを用いて設計され、地上4階建という近代的な建物でした。阪神・淡路大震災により大きな被害を受けたこの庁舎は、1998年に新たに建て替えられ、現在の3代目庁舎が完成しました。

新しい庁舎は最新鋭のインテリジェントビルで、旧庁舎の外観は保全されており、近代的てありながらも歴史的な面影を残した美しい構造です。設計は大蔵省営繕課が担当した旧館と、建設省の近畿地方建設局が手掛けた新館で構成され、今では神戸港のランドマークとなっています。

建築の特徴

新しい庁舎は地下1階、地上10階の規模を持ち、最新の建築技術を駆使して設計されています。また、外観は東京の桜田門にあった旧警視庁庁舎に類似しており、映画やドラマのロケ地としても利用されています。旧館と新館は、旧館を船体、新館をその上にあるブリッジに見立てたデザインとなっており、近代建築としての象徴性を持っています。

利用情報

神戸税関は、多くの人々にその機能や歴史を知ってもらうための広報展示室を設けています。この施設では、税関の業務や神戸税関の歴史、実物のブランド品と偽物の見本展示などが行われています。入場は無料で、開館時間は平日8時30分から17時までです。ただし、土日や祝祭日には休館していますが、特別なイベントがある時は開館する場合もあります。

交通アクセス

神戸税関へのアクセスは、各線の三宮駅、西プレシオの三ノ宮駅から徒歩約20分、またポートライナーの貿易センター駅からは徒歩5分と便利です。また、バス路線も整備されており、阪神バスや市バスの神戸税関前停留所が利用できます。

周辺情報

神戸税関周辺には新港地区が広がっており、神戸ポートターミナルや旧国立生糸検査所、神戸震災復興記念公園などの観光スポットがあります。また、神戸市商工貿易センタービルや東遊園地も近く、訪れる際にはぜひ立ち寄りたいところです。さらに、神戸税関は短い国道174号の起点でもあり、アクセスの面でも重要な位置を占めています。

神戸税関はその歴史的な背景とともに、現代の日本の税関としての重要な役割を果たしており、訪問者にとって学びの場ともなっている場所です。

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