神戸女学院中学部・高等学部

神戸女学院中学部・高等学部について

神戸女学院中学部・高等学部（こうべじょがくいんちゅうがくぶ・こうとうがくぶ）は兵庫県西宮市に位置する私立女子校で、キリスト教プロテスタントの教義に基づいた教育を行っています。1875年に、アメリカの女性宣教師イライザ・タルカットとジュリア・ダッドレーによって設立され、これは関西地域におけるミッションスクールの中でも最も古い歴史を持ちます。神戸外国人居留地で始まった教育活動が、この学校の源流となっています。

この学校は完全中高一貫教育を採用しており、中学部から高等部にかけて一貫した教育方針のもとで、生徒たちの成長を促しています。略称は「女学院」や「神女（しんじょ）」があり、特に阪神間では主に神戸女学院を指します。1894年に「神戸女学院」と改称されて以降、教育の質を重視し続けています。

校風と教育理念

神戸女学院の教育理念には「愛神愛隣」が掲げられており、他者への思いやりと神への愛が重要視されています。さらに「自由と自治」といった言葉も重んじられています。特に、自由な校風が特徴的で、細かい校則は存在せず、生徒たちが自主的に行動することを重視しています。このような環境下で、学生たちは自らの役割や責任を理解し、積極的に取り組むことが求められます。

全人的教育の実践

神戸女学院では「全人的教育」を通じて、個性的な人格の育成を目指しています。これは、自分自身の能力を見つけ出し、社会で有意義に貢献できるようになることを重視する教育哲学に基づいています。また、受験競争や点数主義から距離を置いており、入学してからどのような経験が得られるか、自分に何ができるかに焦点を当てて教育が行われています。

入学試験については中学入試が行われ、国語、算数、社会、理科に加え体育の実技も含まれます。これは全人的な教育理念に基づき、身体、精神、霊魂のバランスの取れた人格形成を目標としています。

教育課程の特色

英語教育が特に重視されており、創立時から外国語教育に力を入れています。様々な教授法を取り入れ、音声面に重きを置いた教育が実施されており、ネイティブ教員と日本人教員が連携している点が特徴的です。中学では徹底した発音指導から始まり、ペアティーチングを通じて生徒が自然と英語を身につけるカリキュラムが展開されています。

学校行事と生徒活動

神戸女学院の校風は「生徒主体」とする精神に満ちており、1807年には自治会が発足しました。これにより、体育祭や文化祭などの行事が生徒たちによって企画・運営されており、主体的な学びを大切にした環境が整っています。近年では国際数学オリンピックなどの大会にも積極的に参加し、生徒たちの活動の場が広がっています。

結論

神戸女学院中学部・高等学部は、歴史的背景や教育理念を基に、多様な能力と人格を育む環境を提供しています。生徒は自主性を重んじ、本校で学ぶことでより大きな社会貢献を目指す姿勢が育まれています。

もう一度検索