ジュリア・ダッドレー

ジュリア・エリザベス・ダッドレー（Julia Elizabeth Duddley、1840年12月5日 - 1906年7月12日）は、明治時代の日本で活躍したアメリカ人宣教師であり、教育者です。彼女は、現在の神戸女学院大学の源流である「女學校」（通称「神戸ホーム」）と、聖和大学の前身である神戸女子伝道学校（後の神戸女子神学校）の設立に尽力しました。

生涯

1840年、ジュリアはアメリカ合衆国イリノイ州ネイパービルで生まれました。13歳の時に父親を亡くし、その後、イリノイ州のロックフォード大学を卒業。数年間、地元の女学校で教鞭を執りました。母親の介護も行っていましたが、26歳で母親を看取りました。数年後、アメリカン・ボードが行った女性宣教師の募集に応じ、1873年3月、エリザ・タルカットと共に神戸へと派遣されます。

神戸での伝道活動の傍ら、同年9月にはタルカットと共に民家（花隈村、後に北長狭）を借りて私塾を開設しました。タルカットの書簡（1874年5月16日）によると、この私塾には「24人の少女と婦人」が集まっていたと記録されています。1875年10月12日、旧三田藩主の九鬼隆義らの支援を受け、アメリカン・ボードの承認を得て、タルカットと共に諏訪山の麓に寄宿学校「女學校」（通名「神戸ホーム」、1879年に「神戸英和女学校」、1894年に「神戸女学院」と改称）を創立し、舎監を務めました。この学校は、兵庫県で最初の女学校となりました。

1880年、ダッドレーは「女學校」を離れ、従姉妹のマーサ・バローズと共に神戸女子伝道学校（後の神戸女子神学校、現在の聖和大学）を設立しました。この学校は、日本で最も古い女性教職者養成学校として知られています。

1901年、ダッドレーは病に倒れ、アメリカへ帰国。カリフォルニア州南部で療養生活を送りましたが、1906年7月12日、同地で亡くなりました。故郷のネイパービルで、両親と同じ墓地に埋葬されています。

ジュリア・エリザベス・ダッドレーは、日本の女子教育の発展に大きく貢献した人物として、その功績は今もなお語り継がれています。

参考文献

竹中正夫『ゆくてはるかに 神戸女子神学校物語』教文館、2000年。ISBN 4764265494。
谷口利一『使徒たちよ眠れ 神戸外国人墓地物語』神戸新聞出版センター〈のじぎく文庫〉、1986年。ISBN 4875214472。
中野敬一（編）『神戸女学院の宣教師』神戸女学院、2017年

関連項目

神戸市立外国人墓地

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