神戸川崎銀行

神戸川崎銀行

神戸川崎銀行は、かつて日本に存在した銀行で、本店は兵庫県神戸市西町にありました。1905年（明治38年）に設立され、1920年（大正9年）に十五銀行（後に帝国銀行に吸収合併）に吸収合併されました。

概要

合資会社神戸川崎銀行は、川崎財閥の機関銀行として、1905年（明治38年）10月28日に川崎正蔵によって神戸市に設立されました。設立時の資本金は100万円でした。

当時の主要な役員と出資者は以下の通りです。

頭取：川崎芳太郎
支配人：関口高次
監督：川崎正蔵

出資額は、川崎正蔵が70万円、川崎芳太郎が10万円、川崎正治が10万円、そして川崎正蔵の長女キクの二男である愛之輔が10万円でした。神戸川崎銀行は、将来的に川崎造船所を中心に多角化を進め、財閥を形成するための機関銀行としての役割を担うことが期待されていました。

川崎正蔵が1912年（大正元年）に死去すると、遺言によって出資比率が変更されました。川崎芳太郎が30万円、芳太郎の6人の子供のうち5人の男子、すなわち武之助、芳熊、金蔵、芳虎、芳治がそれぞれ10万円ずつ出資して、経営に新たに参加しました。

第一次世界大戦の異常な好景気により、1917年（大正5年）に資本金は500万円の株式会社となり、3つの支店を開設するなど、事業は拡大しました。しかし、1920年（大正9年）3月に始まった戦後の景気後退により経営が悪化し、同年8月2日に神戸川崎銀行は、浪速銀行や丁酉銀行とともに十五銀行に合併吸収されることとなりました。この合併により、川崎正蔵が夢見た銀行を拠点とした川崎財閥の発展は、彼の死後わずか8年半で頓挫することになりました。

関連項目

神戸川崎財閥

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