神戸新交通六甲アイランド線

六甲ライナー：神戸の海を翔ける都市交通

[神戸新交通]]六甲アイランド線、通称「六甲ライナー」は、神戸市東灘区の住吉駅と六甲アイランドのマリンパーク駅を結ぶ、自動案内軌条式旅客輸送システム]路線です。[[神戸港に浮かぶ人工島、六甲アイランドへのアクセスを担う重要な交通インフラとして、1990年2月21日に開業しました。

海上都市へのアクセスと利便性

六甲アイランドは、埋め立てによって作られた人工島であり、六甲ライナーはその唯一の鉄道アクセスとなります。そのため、島内への通勤・通学、観光客の輸送において、重要な役割を担っています。他の交通系ICカードと同様に、PiTaPaやICOCAが利用できる利便性の高さも特徴です。

路線概要と運行状況

全長4.5kmの路線は、全線複線で6つの駅で構成されています。日中は1時間あたり10本（6分間隔）、朝夕は2～4分間隔、土日祝日は終日6分間隔で運行され、利用者の需要に応じた運行体制が敷かれています。最高速度は62.5km/hに達し、スムーズな運行を実現しています。

軌道法と鉄道事業法の混在

六甲ライナーの運行形態は、軌道法と鉄道事業法の両方に基づいており、これは路線の一部が道路上を走行し、一部が港湾道路上を走行することに起因しています。具体的には、住吉駅から南魚崎駅までは軌道法、南魚崎駅からアイランド北口駅までは鉄道事業法、アイランド北口駅からマリンパーク駅までは軌道法が適用されています。このような運用形態は、AGT路線としては珍しいケースです。

車両と車両基地

現在、六甲ライナーでは1000形と3000形の2種類の車両が運行されています。1000形は開業当初から運行されていた車両ですが、2018年から導入された3000形に順次置き換えられています。3000形は、フェラーリ・エンツォフェラーリやE6系新幹線などを手掛けた奥山清行氏がデザイン監修を務めた、洗練されたデザインが特徴です。全列車は4両編成ですが、各駅ホームは6両編成に対応した設計となっています。

歴史と今後の展望

1986年に着工、1990年の開業以来、六甲アイランドの発展を支えてきた六甲ライナーですが、1995年の阪神・淡路大震災では被災し、全線で運行停止となりました。その後、段階的に復旧し、全線開通に至りました。近年では、2022年に発生した装置故障による一時的な運行停止もありましたが、迅速な対応で平常運行に戻されています。

将来展望としては、マリンパーク駅から六甲アイランド南への延伸計画があります。この計画は、1989年の運輸政策審議会答申第10号にも盛り込まれており、六甲アイランドの更なる発展に貢献することが期待されています。

まとめ

六甲ライナーは、人工島である六甲アイランドと市街地を繋ぐ重要な交通機関として、その役割を担っています。高い利便性とデザイン性の高い車両、そして将来的な延伸計画など、神戸の都市交通を支える存在として、その存在感はますます大きくなると考えられます。

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