神戸電鉄神戸高速線

神戸高速線：短いながらも重要な役割を担う路線

神戸高速線は、兵庫県神戸市兵庫区の新開地駅と湊川駅を結ぶ、神戸電鉄が運行する鉄道路線です。その営業キロはわずか0.4kmと、ケーブルカーを除けば日本最短の普通鉄道路線として知られています。しかし、その短い距離の中に、神戸市の交通インフラとしての重要な役割と、幾多の歴史が凝縮されています。

計画から開業まで：地下線への変更と長い道のり

神戸高速線の建設は、有馬線の終着駅である湊川駅と、阪神・阪急・山陽電気鉄道各線との接続を目的としていました。当初は、高架線で国鉄神戸駅（現在のJR神戸駅）への接続を計画していましたが、都心部を分断する懸念や、地下線に変更した場合の神戸駅接続の技術的困難さから、計画は変更されました。最終的に、新開地駅での接続という現在の形態となりました。この計画変更と、免許取得から開業までの長い期間（1949年免許取得から1968年開業）が、神戸高速線の歴史を語る上で重要な要素となっています。

運行と事業形態：神戸電鉄と神戸高速鉄道の連携

神戸高速線は、神戸電鉄が第二種鉄道事業者として列車を運行し、神戸高速鉄道が第三種鉄道事業者として路線を保有する、独特の事業形態をとっています。全線地下路線であり、複線電化（直流1500V）され、PiTaPaなどのIC乗車カードにも対応しています。すべての列車が神戸電鉄有馬線、粟生線と一体的に運行されており、利用者はこれらの路線とスムーズに接続できます。ただし、軌間の違いから、阪神・阪急の神戸高速線（東西線）との直通運転は行われていません。

歴史：開業から現在まで

1968年の開業以来、神戸高速線は神戸市民の足として重要な役割を担ってきました。1995年の阪神・淡路大震災では被災しましたが、同年6月には復旧を果たしました。2010年には運営体制が変更され、駅や施設の管理が神戸電鉄へと移管されました。駅業務は、阪神神戸高速線構内と一体的に委託されています。

駅と運行形態：シンプルながらも効率的な運行

神戸高速線には新開地駅と湊川駅の2駅しかありません。駅ナンバリングではKBという路線記号が用いられています。当路線内では、すべての列車が各駅に停車し、シンプルながらも効率的な運行が行われています。湊川駅以北の運行については、神戸電鉄有馬線の情報を参照する必要があります。

まとめ：短い路線に込められた歴史と役割

神戸高速線は、その短い路線距離からは想像もつかないほど、多くの歴史と役割を秘めた路線です。計画の変更、事業形態の特殊性、震災からの復旧、そして運営体制の変遷など、様々な出来事を経て現在に至っています。これからも、神戸市の交通インフラとして、多くの市民を運び続けることが期待されます。

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