神野勝之助

神野勝之助は、1868年（慶応4年）に武蔵国（現在の東京都、埼玉県の一部）で生まれました。幼名は金平の四男として、この世に生を受けました。東京府尋常中学校を経て第一高等中学校に進学し、1896年（明治29年）に28歳で帝国大学法科大学政治学科を卒業しました。

卒業後、大蔵省に入省し大蔵属となりましたが、すぐに農商務省へと異動しました。1897年（明治30年）には、文官高等試験行政科試験に54人中4番という優秀な成績で合格。この試験の結果は、彼の行政官としての能力の高さを証明しました。

1898年（明治31年）6月には農商務省森林監督官に就任し、その後、同省参事官、内閣試補などを歴任しました。同年11月には大蔵省に戻り、大蔵書記官兼主計局司計課長に就任しました。その後も主計局予算決算課長、理財局国庫課長兼造幣支局長、大蔵省参事官、大蔵大臣秘書官、英国大使館付、印刷局長、大蔵書記官、大蔵省理財局長など、様々な要職を歴任しました。

1918年（大正7年）10月には大蔵次官に就任し、1922年（大正11年）6月までその職を務めました。大蔵次官退任後の同年6月6日には、貴族院勅選議員に任じられ、研究会に所属し、1928年（昭和3年）10月5日に亡くなるまでその職を務めました。その他、臨時財政経済調査会委員、教育評議会委員なども務め、多岐にわたる分野で日本の発展に尽力しました。

神野勝之助は、官僚として、また政治家として、日本の近代化に大きく貢献しました。彼の経歴は、明治から大正、昭和にかけての激動の時代を象徴しており、その功績は、今日の日本の礎を築いたと言えるでしょう。

栄典

位階
1922年（大正11年）6月30日 - 従三位
勲章等
1915年（大正4年）11月7日 - 勲二等旭日重光章
1915年（大正4年）11月10日 - 大礼記念章
1920年（大正9年）11月1日 - 勲一等瑞宝章
1921年（大正10年）7月1日 - 第一回国勢調査記念章

参考文献

秦郁彦編『日本近現代人物履歴事典』東京大学出版会、2002年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』1990年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

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