神鷲皇國會

神鷲皇國會（しんしゅうみくにかい）

神鷲皇國會は、かつて日本に存在した右派系の市民団体、または右翼団体です。報道では「神鷲皇国会」と表記されることもありました。

会史

排外的主張を掲げ、執拗な糾弾活動を展開していた右派系市民団体「在日特権を許さない市民の会」（在特会）の活動に感化されたことがきっかけとなり、関西地方在住の在特会員らによって構成された右派系市民団体「チーム関西」と共に街宣活動を行っていた活動家らが、2012年（平成24年）夏頃に結成しました。
警察の調べによると、メンバーは10人程度で、政治団体としての届け出は行っていませんでした。

街宣やデモの場においては、「朝鮮人は呼吸するな」「ゴキブリ」「ウジ虫」「死ね」「殺す」といった韓国・朝鮮人に対するヘイトスピーチを公然と行い、排外的な主張を繰り返しました。これらの様子を収めた動画をインターネット上の動画サイトに公開することで、注目を集めようとしました。また、インターネット上でも韓国・朝鮮人らに対する批判的な主張を積極的に展開していました。

在特会を「同志」と位置づけて共闘関係を築き、2013年（平成25年）2月24日には「日韓国交断絶国民大行進 in 鶴橋」と題したデモ・街宣を、当会の幹部を代表世話人として在特会などと共同で開催しました。しかし、このデモ当日には参加者の女子中学生が「もう（朝鮮人を）殺してやりたい。皆さんもかわいそうやし。私も憎いし、死んでほしい。『鶴橋大虐殺』を実行しますよ」と叫ぶという事態が発生し、海外のメディアでも取り上げられるなど、大きな物議を醸しました。

しかし、同年4月10日には、中国関係の展示を予定していた神戸市立博物館に対し、脅迫的な言動を用いて展示の無期限延期を要求したとして、暴力行為処罰法違反容疑で最高顧問の男が逮捕されました。さらに同月18日には、電気代の徴収員に対し、会のステッカーを貼った拡声器を見せながら「俺は右翼やっとんねん」と脅し、電気代の請求を断念させるなどした恐喝の容疑で、幹部の少年も逮捕されました。これらの不祥事を受け、少年が逮捕された18日付で会は解散へと追い込まれました。

なお、同年11月11日には神戸地裁が最高顧問の男に対し、懲役1年2月・執行猶予3年の有罪判決を言い渡しています。

解散後も、元会員らによる不祥事が相次いで発覚しています。解散翌日の4月19日には、老人に対する傷害などの容疑で元事務局長の男が逮捕され、5月29日には18歳未満の少女2人に売春をさせた売春防止法および児童福祉法違反の容疑で元幹部の少年ら2人がそれぞれ逮捕されました。さらに6月19日には、街宣に抗議していた学生らに対する暴行および器物損壊の容疑で元幹部の少年ら3人が書類送検されています。

関連項目

行動する保守
ネット右翼
* ヘイトスピーチ

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