祭りのあと (桑田佳祐の曲)

桑田佳祐「祭りのあと」

「祭りのあと」は、桑田佳祐が1994年10月31日にリリースした5枚目のシングルです。タイシタレーベルから8cmCDとカセットテープで発売され、2001年6月25日には12cmCDとして再発されました。2016年2月26日にはダウンロード配信、2019年12月20日にはストリーミング配信も開始されています。

リリースと背景

前作「月」から約2ヶ月、アルバム『孤独の太陽』からは約1ヶ月後に発表された作品です。このシングル発売後、桑田はソロでのライブ活動を展開し、1995年1月にはMr.Childrenとのコラボレーション曲「奇跡の地球」をリリースしました。その後、同年5月にはサザンオールスターズとしての活動を再開しています。

チャート成績

オリコンの集計では、累計売上枚数81万枚を記録するヒットとなりました。

収録曲

1. 祭りのあと (4:53)
作詞・作曲：桑田佳祐 / 編曲：桑田佳祐 & 小倉博和
日本テレビ系ドラマ『静かなるドン』主題歌、キリン『JIVE』CMソング、TBSラジオ『爆笑問題カーボーイ』エンディングテーマソングに起用。
歌詞にある「祭り」は男女関係を指し、歌謡曲のようなメロディが特徴的なロックバラードです。ライブで観客と一緒に歌えるように、覚えやすいメロディと歌詞が意識して作られました。当時開催されていた全国ツアーのテーマ曲として制作されたという背景があります。
ミュージックビデオは、ツアーのライブ映像を中心に、リハーサルや楽屋などのオフショットも収録されています。
back numberの清水依与吏が、自身の作風に影響を与えた楽曲として挙げています。

2. すべての歌に懺悔しな!! (4:20)
作詞・作曲：桑田佳祐 / 編曲：桑田佳祐 & 小倉博和
キリン『JIVE』CMソング。
アルバム『孤独の太陽』からのシングルカット。
音楽評論家の田家秀樹は、この曲を「音楽業界への皮肉」と評しました。桑田自身は、特定の誰かを指したものではなく、芸能ロックシンガーを揶揄したものであると説明しています。
斉藤和義がこの楽曲を気に入っているほか、スージー鈴木は桑田のボーカルを高く評価しています。
リリース当時、歌詞が長渕剛や矢沢永吉を揶揄していると解釈され、メディアで大きな論争に発展しました。桑田は記者会見で報道を否定し、長渕と矢沢に謝罪文を送る事態となりました。矢沢は桑田を気遣う対応を見せましたが、長渕は桑田を批判しました。その後、長渕が大麻取締法違反で逮捕されたことで、事態は沈静化しました。
この楽曲の歌詞に「儲かる話とクスリにゃ目が無いバカヤロ様がいる」というフレーズがあったことから、後年「予言詞となった」と評されることもあります。
スージー鈴木は、この論争を「つまらない騒動」と評し、桑田の歌詞を具体的に解釈することの無意味さを指摘しました。泉谷しげるは、桑田が謝罪する必要はないと擁護し、吉田拓郎も同様に桑田を支持しました。
当時、長渕には暴力や女性問題などスキャンダルが多く、業界内ではクリーンなイメージの桑田を支持する人が多かったとされています。その後、二人は絶縁状態になったとされています。
一方、長渕の事務所やレコード会社の社長であった後藤由多加は、桑田の歌での批判に否定的であり、音楽評論家の富澤一誠も同様の意見を述べています。
現在では、前川清、平井堅、ファンキー加藤、マキタスポーツ、AI、西内まりや、永野芽郁、博多華丸（博多華丸・大吉）、遠藤章造（ココリコ）など、桑田と長渕の才能を平等に評価する人も多く存在します。

参加ミュージシャン

祭りのあと
桑田佳祐: ボーカル, ハーモニカ
小倉博和: エレキギター & アコースティックギター, ベース
原由子: ピアノ, オルガン
今野多久郎: タンバリン
角谷仁宣: コンピューターオペレーション

すべての歌に懺悔しな!!
桑田佳祐: ボーカル, ハーモニカ, パーカッション
小倉博和: エレキギター & アコースティックギター
根岸孝旨: ベース
片山敦夫: オルガン
今野多久郎: コンガ
松本賢: コンピューターオペレーション

収録アルバム

『孤独の太陽』
『Mr.Children & 桑田佳祐 / 奇跡の地球』

ミュージック・ビデオ収録作品

『FILM MUSICA』

ライブ映像作品

『桑田佳祐 LIVE TOUR '94 さのさのさ』
『LIVE TOUR & DOCUMENT FILM I LOVE YOU -now & forever-』

カバー

2017年：中島美嘉『ROOTS 〜Piano & Voice〜』収録

外部リンク

祭りのあと - SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE

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