福井まちなか文化施設 響のホール

福井まちなか文化施設 響のホール

福井まちなか文化施設 響のホール（ふくいまちなかぶんかしせつ ひびきのホール）は、福井県福井市中央一丁目に位置していた文化施設で、通称「響のホール」として広く親しまれていました。そのコンセプトは「五感で、感じる場所。」というもので、訪れる人々に豊かな文化体験を提供することを目指していました。

概要

この施設は、かつて山一証券福井支店があった場所に、福井市が2001年に土地を取得し、新たに建設されたものです。2004年6月12日にオープンし、以降は第三セクターのまちづくり福井株式会社と有限会社レヴ・コミュニケーションズが運営を担当していました。

響のホールの設計は非常にユニークで、1階席は2階席の下に収納可能なため、収納時にはステージ前に広がる平面空間を作り出すことができました。これにより、ライブハウスのような形での活用も可能となり、さまざまな形式のイベントに対応できる特徴を持っていました。

オープン当初から、地元の演劇団体による公演が行われ、地域の文化振興に寄与してきました。しかし、搬入口が大通りに面していることや、地下駐車場の整備工事により、一時的に演劇の公演は減少しました。それでも、地下駐車場が完成した後は再び演劇の回数が増加し、音楽ライブやその他のイベントも多数実施されました。

地下にはレコーディングスタジオがあり、回数券や学生割引、提携駐車場の割引といったサービスを提供。このスタジオは開業当初、60%を超える稼働率を誇っていましたが、閉鎖が近づく頃には稼働率は30%まで低下してしまいました。

2020年には福井駅西口の再開発事業が発表され、その影響で響のホールを含む周辺施設全体の解体が決定しました。最終的に、2020年6月30日をもってホールの設備は大規模に搬出され、閉鎖されることとなりました。

構造

響のホールは、以下のような6階建ての構造を持っていました：

• - 6階: パフォーミングBOX、会議室、響のホール事務室
• - 4階: 響のホール2階席（47席）
• - 3階: 響のホール1階席（最大166席）、舞台
• - 2階: ホールロビー、楽屋、主催者控室
• - 1階: 入口、Relax Cafe
• - 地下1階: レコーディングスタジオ、案内所（プレイガイド・スタジオ受付）

周辺施設

響のホールは福井駅やその電停にも近く、西武福井店や福井ロフト、福井県庁、福井市役所といった多くの施設に囲まれた便利な立地にありました。この立地は、地元の人々だけでなく観光客にも訪れやすい環境を提供していました。

結び

響のホールは、地域の文化を育む重要な場として多くの人に愛されてきました。その独自の設計と多様なイベントの開催により、訪れる人々にとって特別な体験を提供していましたが、町の再開発という大きな流れの中でその役目を終えることとなりました。音楽や演劇など、そこで生まれた様々な思い出は、今なお多くの人々の心に残っています。

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