福岡市立城南中学校

福岡市立城南中学校（ふくおかしりつじょうなんちゅうがっこう）は、福岡県福岡市城南区茶山六丁目に位置する公立中学校です。令和3年度時点で生徒数が千名を超えるなど、福岡市内でも有数の大規模校として知られています。

その歴史は1961年（昭和36年）の開校に始まります。施設面では、1965年（昭和40年）に体育館兼講堂と中庭が完成し、教育環境の整備が進められました。1968年（昭和43年）には梅林分校が設けられましたが、翌1969年（昭和44年）には梅林中学校として独立しています。1973年（昭和44年）にはプールが完成し、学校施設が拡充されました。

教育活動も高く評価されており、1982年（昭和57年）には福岡県教育文化功労賞とPTA文部大臣賞を受賞しています。その後も、1983年（昭和58年）に武道場が竣工するなど施設の充実が図られました。2004年（平成16年）には特別支援学級である「はばたき学級」が新設され、多様な生徒への対応が強化されました。校舎の変遷もあり、2008年（平成20年）には木造の旧校舎が解体されています。2010年（平成22年）には開校50周年の節目を迎え、2016年（平成28年）には各教室にエアコンが設置されるなど、学習環境の改善が進んでいます。

学校の通学区域は、城南区の北部一帯を広くカバーしており、茶山、別府の全丁目、別府団地、城西団地、荒江団地などが含まれます。また、田島、荒江、飯倉、七隈の一部地域も校区となっています。具体的な範囲としては、別府小学校や城南小学校の全通学区域に加え、田島小学校区の一部が含まれます。学校の北側には国道202号が通り、周辺には福岡市立別府小学校、城南小学校、福岡県立城南高等学校、中村学園大学などの教育機関のほか、福岡市地下鉄七隈線の別府駅、茶山駅、金山駅といった交通の要衝、福岡市立城南体育館など、教育や生活に必要な施設が点在する地域です。

大規模校である本校には、多数の生徒が在籍しています。令和3年度のデータによれば、生徒数は990名で、各学年が10学級、特別支援学級が3学級の合計33学級で構成されています。

生徒の活動も活発で、運動部には野球、陸上、ラグビー、テニス（男女）、バスケットボール（男女）、バレーボール（女子）、バドミントン（男女）、剣道（男女）があります。文芸部には吹奏楽部、美術部、放送部が活動しています。特にラグビー部が設置されている点が特色の一つです。

部活動においては全国レベルでの実績も豊富です。女子バドミントン部は1992年に全国大会準優勝、男子陸上部は2001年に全国大会優勝、2010年、2013年には全国駅伝大会で入賞しています。ラグビー部も2009年に九州大会優勝、2010年には全国大会で3位に入賞するなど、強豪として知られています。吹奏楽部は近年特に目覚ましい活躍を見せており、2018年に全国大会に初出場して以降、2019年、2022年には金賞を獲得するなど、連続して全国大会に出場し、輝かしい成績を残しています。

教育面では、近年、中間テストを廃止し、二学期制を導入するなど、教育課程や評価方法の見直しを行い、時代の変化に対応した取り組みを進めている点も特色として挙げられます。

年間を通じて様々な学校行事が行われています。5月には体育祭、10月には合唱コンクールが開催され、生徒たちの協力や表現力を育んでいます。2年生は9月から10月にかけて職場体験を行い、社会とのつながりを学びます。また、12月には2年生が修学旅行を実施し、見聞を広める機会としています。1月には自然教室（1年生）も行われています。

城南中学校からは、様々な分野で活躍する著名人も輩出しています。アニメプロデューサーの田口浩司氏、ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏、元ラグビー選手の村田亙氏、女優の水野美紀氏や橋本環奈氏などが本校の出身です。

近隣には福岡市立城西中学校、友泉中学校、梅林中学校、百道中学校、高取中学校、原中学校、原中央中学校など、多くの公立中学校があり、地域との連携も図られています。

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