福岡県立嘉穂総合高等学校

福岡県立嘉穂総合高等学校は、福岡県嘉穂郡桂川町大字土師に校舎を構える、男女共学の公立高等学校です。地域では親しみを込めて「嘉穂総合」と呼ばれています。

沿革

本校は、福岡県の県立高等学校再編計画に伴い、2005年（平成17年）4月に開校しました。その前身は、福岡県立山田高等学校、福岡県立嘉穂工業高等学校、福岡県立嘉穂中央高等学校という、それぞれに長い歴史と特色を持った三つの高等学校です。これらの学校が統合・再編される形で、新たな時代の教育ニーズに応えるべく設立されました。

開校当初の校舎は、飯塚市にあった旧福岡県立嘉穂中央高等学校の敷地内に置かれた暫定的な施設でした。その後、2008年（平成20年）4月に現在の嘉穂郡桂川町の校地に移転し、本格的な教育環境が整備されました。この移転により、福岡県嘉飯山地区（嘉麻市、飯塚市、桂川町）全ての自治体に高等学校が立地することとなり、地域の教育機会の均等化にも寄与しています。

概要

嘉穂総合高等学校は、2005年に県立高校の再編成計画の中で誕生した学校です。2008年3月には、飯塚市の暫定校舎で学んだ第一期生を社会に送り出しました。この第一期生からは、九州工業大学や北九州市立大学といった国公立大学へ進学する者も現れ、暫定的な環境ながらも教育成果を上げました。

学科

全日制課程には、生徒の多様な興味や将来の進路希望に応じた専門性の高い四つの学科が設置されています。それぞれの学科の定員は40名で、福岡県内全域から生徒を募集しています。

普通科総合コース: 幅広い教養と基礎学力を身につけ、多様な進路に対応できる力を育成します。
農業食品科: 食料の生産から加工、流通、環境に至るまで、農業と食品に関する専門知識・技術を習得します。
工業科: ものづくりに必要な基礎から応用までの技術や知識を学び、将来の工業分野を担う人材を育成します。
情報科: 高度情報化社会に対応するため、コンピュータ科学や情報通信技術に関する専門的な知識と技術を習得します。

これらの学科設置は、地域の産業構造や社会の変化を見据え、実践的な学びを通じて将来の地域社会を支える人材を育成するという本校の教育目標を反映しています。

分校

本校には分校として、「福岡県立嘉穂総合高等学校嘉麻市立大隈城山校」が嘉麻市に設置されています。こちらは昼間定時制課程であり、様々な理由から全日制課程での学習が難しい生徒に対し、学びの機会を提供しています。

所在地及び交通アクセス

本校は〒820-0607 福岡県嘉穂郡桂川町大字土師1117番地の1に位置しています。

最寄りの公共交通機関は以下の通りです。

鉄道: JR九州 筑豊本線・福北ゆたか線の「桂川駅」が最寄り駅です。駅からは自転車で約10分程度の距離にあります。
バス: 西鉄バスまたは嘉麻市バスを利用し、「嘉穂総合高校」バス停で下車するのが便利です。桂川駅からのバスでの所要時間は約5分です。

著名な出身者

本校の前身校の一つである福岡県立山田高等学校の出身者として、元NHK会長の籾井勝人氏が知られています。

関連項目

福岡県高等学校一覧
旧制中等教育学校の一覧 (福岡県)
日本の農業に関する学科設置高等学校一覧
日本の工業高等学校一覧
日本の情報に関する学科設置高等学校一覧
福岡県立嘉穂総合高等学校嘉麻市立大隈城山校

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