福島労災病院

独立行政法人労働者健康安全機構 福島労災病院

福島労災病院は、福島県いわき市に所在する医療機関であり、独立行政法人労働者健康安全機構によって運営されています。

設立背景と沿革

当院は、1955年に常磐炭鉱地域における労働災害の多発に対応するため、労働者の健康と安全を支える目的で開設されました。設立当初から労働災害医療の専門病院としての役割を担い、地域社会のニーズに応える形で発展を遂げてきました。特に、1962年には病床数を470床まで増床し、医療提供体制を大幅に強化しました。これにより、より多くの患者さんを受け入れ、高度な医療サービスを提供するための基盤が築かれました。

地域医療における役割

福島労災病院は、設立以来の労働災害医療に加え、地域の基幹病院として多様な医療機能を担っています。2002年には地域医療支援病院として承認され、地域の医療機関との連携を深め、包括的な医療提供体制の構築に貢献しています。また、いわき医療圏における地域がん診療連携拠点病院に指定されており、がんの予防、診断、治療、緩和ケアに至るまで、専門的ながん医療を提供しています。特に、2009年12月には27床の緩和ケア病棟が開設され、がんと診断された患者さんやそのご家族の身体的・精神的な苦痛を和らげるためのケアに力を入れています。さらに、エイズ治療拠点病院としても指定されており、感染症に関する専門医療の提供も行っています。

主な指定医療機関

当院は、地域の健康増進と医療提供体制の維持に不可欠な様々な公的指定を受けています。

保険医療機関: 健康保険等を利用した診療が可能です。
救急告示医療機関: 救急患者を24時間体制で受け入れる体制を整えています。
労災保険指定医療機関: 労働災害や通勤災害に関する医療を担当します。
指定自立支援医療機関: 更生医療、育成医療、精神通院医療が必要な方への医療を提供します。
臨床研修指定病院: 医師の臨床研修を受け入れる教育病院としての役割も担っています。
地域医療支援病院: 地域医療機関との連携を強化し、質の高い医療を提供します。
地域がん診療連携拠点病院: がん医療の中心的な役割を担い、専門的な治療・相談支援を行います。
エイズ治療拠点病院: HIV感染症やエイズに関する専門的な診断・治療を行います。

これらの指定を通じて、当院は地域住民の多様な医療ニーズに対応し、安心して暮らせる社会の実現に貢献しています。

診療科

幅広い疾病に対応するため、以下の診療科を設けています。

内科
呼吸器科
消化器科
循環器科
心療内科
リウマチ膠原病内科
外科
整形外科・リハビリテーション科
皮膚科
泌尿器科
婦人科
眼科
耳鼻咽喉科

各診療科では、専門性の高い医師やスタッフが協力し、患者さん一人ひとりに合わせた最適な医療を提供しています。

交通アクセス

当院へのアクセスは以下の方法が便利です。

JR東日本常磐線 内郷駅から徒歩でおよそ15分。
新常磐交通路線バスをご利用の場合、「労災病院入口」バス停で下車し、徒歩約1分。
お車でお越しの場合は、常磐自動車道 いわき中央インターチェンジより約15分。

周辺環境

病院の周辺には、JR常磐線内郷駅をはじめ、いわき市立総合磐城共立病院、福島県立いわき翠の杜高等学校、福島県立いわき総合高等学校、いわき市立高坂小学校などがあります。これらの施設は、地域の生活や教育を支える重要な要素となっています。

福島労災病院は、設立以来培ってきた労働災害医療の専門性と、地域医療支援病院および地域がん診療連携拠点病院としての機能を両立させながら、今後も地域住民の健康と福祉の向上に貢献していきます。

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