福島江

福島江について

福島江（ふくしまえ）は、新潟県長岡市の中心部を流れる、全長20kmにも及ぶ用水路です。信濃川の妙見堰から取水し、長岡市内の十日町、宮内、福住、黒条といった地域を通り、最終的に猿橋川と刈谷田川へと合流します。この用水路は、長岡市の農業を支える重要な役割を担っています。

歴史的背景

17世紀の中頃、この地域では深刻な水不足が問題となっていました。当時の農民たちは、太田川や栖吉川の水を頼りに稲作を行っていましたが、これらの川だけでは十分な水を確保できず、毎年のように水不足に悩まされていました。水資源をめぐる争いも頻繁に起こる状況でした。このような状況を打破するため、桑原久右衛門という人物が、豊かな信濃川の水を引く大規模な工事を計画しました。この計画は、上組（現在の十日町や宮内周辺）の一部住民から反対の声も上がりましたが、久右衛門は断固として工事を進め、3年の歳月をかけて1651年に福島江を完成させました。

現在の福島江

現在、福島江は地域住民にとって重要な存在であり、特に春には桜の名所として多くの人々で賑わいます。用水路沿いには、新潟県立長岡高等学校や新潟県立長岡大手高等学校などの学校が立地し、長岡駅東口からも徒歩圏内というアクセスの良さも手伝って、桜の季節には、多くの人々が福島江沿いを散策し、花見を楽しんでいます。また、夜にはライトアップも行われ、幻想的な夜桜を楽しむこともできます。福島江は、単なる農業用水路としてだけでなく、市民の憩いの場、観光スポットとしても重要な役割を果たしています。

関連情報

悠久山: 福島江の近くにある景勝地で、自然豊かな場所です。
外部リンク:
* 福島江土地改良区を紹介します。 - 新潟県長岡地域振興局 農林振興部

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