福知山電車区

福知山電車区

福知山電車区は、かつて京都府福知山市半田に本区、兵庫県豊岡市に豊岡支所を構えていた、西日本旅客鉄道（JR西日本）の車両基地でした。福知山線と山陰本線の電化に伴い建設され、北近畿エリアの鉄道輸送を支える重要な拠点でした。

2022年10月の組織改正により、吹田総合車両所福知山支所に名称変更され、その歴史に幕を閉じました。本記事では、福知山電車区の概要から、配置車両、歴史などを詳細に解説します。

概要

福知山電車区は、福知山線宝塚 - 福知山間と山陰本線福知山 - 城崎温泉間の電化に合わせて建設されました。福知山支社（現・西日本旅客鉄道福知山管理部）が管轄していました。

本区は福知山駅の西方1.5kmに位置し、広大な敷地を有していました。建設時には古墳や塚が発見されましたが、調査後に取り壊され、現在の電車区はその跡地に建てられています。

豊岡支所は豊岡駅構内に位置し、主に気動車が配置されていました。

配置車両

福知山電車区には、北近畿地区で運用される様々な車両が配置されていました。

本区

287系電車: 特急「きのさき」「こうのとり」などで運用される主力車両でした。
289系電車: 381系電車の置き換えとして投入され、「きのさき」「はしだて」などで運用されました。
223系電車: 福知山線や山陰本線、舞鶴線で運用される普通列車用の車両でした。
113系電車: 山陰本線や舞鶴線、京都丹後鉄道宮福線で運用される普通列車用の車両でした。

豊岡支所

キハ40形・41形気動車: 播但線や山陰本線で運用される気動車でした。
キハ47形気動車: 山陰本線で運用される気動車でした。
キヤ143形気動車: 事業用気動車で、ラッセル車として使用されました。
DE10形ディーゼル機関車: 入換や臨時列車牽引用として配置されていました。
ホキ800形貨車: バラスト輸送用ホッパ車として使用されました。

過去の車両

福知山電車区には、過去に様々な車両が配置されていました。

125系電車: 小浜線で使用されていましたが、後に敦賀運転センターへ転出しました。
381系電車: 特急「くろしお」などで運用されていましたが、289系電車の導入に伴い引退しました。
485系電車: 特急「北近畿」で使用されていましたが、後に183系化されました。
183系電車: 485系電車からの改造車で、「こうのとり」「きのさき」「はしだて」などで運用されていましたが、287系の投入に伴い引退しました。
クモヤ145形電車: 事業用車（牽引車）として配置されていましたが、後に廃車されました。
115系電車: 山陰本線や舞鶴線、京都丹後鉄道宮福線で運用されていましたが、後に廃車されました。

歴史

1986年11月1日：福知山運転区福知山支区として発足
1996年3月16日：福知山支所から電車グループに改称
1999年10月：気動車の車両基地が豊岡鉄道部へ移管
2007年7月1日：福知山運転所から独立し、福知山電車区が発足
2010年6月1日：組織改正により豊岡鉄道部が廃止され、車両・検修部門が福知山電車区豊岡支所になる
* 2022年10月1日：吹田総合車両所に統合され、吹田総合車両所福知山支所となる

まとめ

福知山電車区は、北近畿エリアの鉄道輸送を長年にわたり支えてきた重要な車両基地でした。2022年の組織改正によりその名称はなくなりましたが、そこで活躍した車両や職員の功績は、今もなお地域の人々の記憶に残っています。

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