福聚寺 (福島県三春町)

福聚寺は、福島県田村郡三春町にある臨済宗妙心寺派の寺院で、山号を慧日山と称します。本尊として釈迦如来を祀り、住職は小説家としても著名な玄侑宗久氏が務めています。この寺院は、その歴史と文化的な価値から、地域において重要な存在となっています。

由緒

福聚寺の創建は1339年（暦応2年）に遡ります。復庵宗己を開山とし、田村輝定を開基として、当初は安積郡福原（現在の郡山市日和田町八丁目字聖坊）に建立されました。その後、1504年（永正元年）に田村義顕によって現在の地に移転されました。この移転により、福聚寺は三春の地において、より中心的な役割を担うようになりました。

文化財

福聚寺は、数々の文化財を所蔵しており、その歴史的、文化的な価値は高く評価されています。

県指定重要文化財

田村氏掟書：田村氏の統治に関する貴重な史料です。

町指定有形文化財

木造十一面観音像：精巧な造りの仏像で、美術的価値も高いです。
雪村周継筆達磨図附雪村庵関係文書2通：雪村周継の筆による達磨図と、雪村庵に関連する文書です。
復庵宗己頂相：福聚寺の開山である復庵宗己の肖像画です。
一元紹碩墨跡：一元紹碩による書で、禅宗文化を伝える貴重な資料です。
物外紹播墨跡：物外紹播による書で、同じく禅宗文化を伝える資料です。
福聚寺所蔵印證：福聚寺が所蔵する印章に関する文書です。

町指定史跡

田村氏三代の墓：田村氏の三代にわたる墓所であり、地域の歴史を物語る重要な場所です。

関連事項

福聚寺は、以下の場所や人物とも関連があります。
三春城：かつて三春を治めた田村氏の居城です。
三春大神宮：三春の氏神を祀る神社です。
龍穏院、華正院、光善寺、紫雲寺、法蔵寺：近隣の寺院です。
田村大元神社：田村氏ゆかりの神社です。
州伝寺、真照寺、天沢寺、法華寺：同じく近隣の寺院です。
三春藩：江戸時代に三春を治めた藩です。
* デコ屋敷：三春に伝わる伝統工芸品を製作する場所です。

まとめ

福聚寺は、その長い歴史の中で、地域の文化と信仰の中心としての役割を果たしてきました。現在も、貴重な文化財を所蔵し、多くの人々にその歴史と文化を伝えています。小説家でもある住職の玄侑宗久氏の存在も、この寺院の魅力をさらに高めています。三春を訪れた際には、ぜひ福聚寺を訪れて、その歴史と文化に触れてみてください。

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