禰津信忠

禰津 信忠（ねづ のぶただ）

禰津信忠は、戦国時代に活躍した武将であり、信濃国に位置する根津氏の一族に属していました。信忠の兄である禰津松鴎軒常安は、武田家に仕官していましたが、彼の嫡子・月直が長篠の戦いで命を落としたことが、信忠の人生に大きな影響を与えることとなります。信忠本来は家督を継ぐ権利を持っていましたが、病弱であったためにその役割を果たすことができませんでした。

信忠は、出家を選ぶに至り、妻の兄弟である真田昌幸に招かれる形で岩櫃城下に居を構えました。この際に与えられた根津屋敷、通称「志摩小屋」で彼は「潜竜斎」と名乗り、僧侶としての生活を送ることになります。彼の病弱さは家族や家の運命にも影響を及ぼし、信忠の息子である昌綱が本家の家督を引き継ぐこととなりました。

昌綱はその後、真田氏に仕えることとなり、家業をしっかりと引き継ぎ、後の子孫も松代藩士として名を馳せることになります。信忠の家族が真田氏に仕えたことで、彼らは信州における武士の一翼を担う存在となり、戦国時代の波乱の歴史において、重要な役割を果たしていくことになるでしょう。

まとめ

禰津信忠の人生は、病弱な身体と出家の選択によって家督を譲るという波乱の連続でしたが、その結果として子孫が新たな道を切り開いたことは親族の歴史において大きな意義を持っています。信忠の選択は、家族の未来を形作る一因となり、戦国時代においても真田氏との結びつきはみずからの道を歩む上で重要な一章を成しています。彼の家族の歴史は、信濃国の武士たちの生活と志を通じて、現代においても語り継がれる意義を持つと言えるでしょう。

もう一度検索