私だけが知っている

『私だけが知っている』は、1957年11月10日から1963年3月31日までNHKテレビ、後のNHK総合テレビで放送されたクイズ番組であり、全269回を数えます。

番組は、まず前半で殺人事件などを題材にしたサスペンスドラマを放送し、後半では徳川夢声が扮する探偵局長と、有吉佐和子、江川宇礼雄、池田弥三郎が扮する探偵局員が、ドラマの内容をもとに真犯人を推理するという形式で進行しました。

出演者たちのやり取りは、時にユーモラスで、「あの時、被害者はもう死んでいたのか？」「いや、少し動いていたと思った」という局員の言葉に、局長が「それは俳優さんが…」と返すなど、和やかな雰囲気で推理が展開されました。推理が終わると再びドラマパートに戻り、ナレーターの山内雅人が「私だけが知っている」という言葉で始まる解説で、事件の真相を明かしました。この解説パートでは、「結論を急ごう」というナレーションの後、犯人とその手口が詳しく語られました。

番組の問題作成には、戸板康二、鮎川哲也、笹沢佐保、夏樹静子、島田一男、土屋隆夫、藤村正太、新章文子といった、著名な推理小説家たちが名を連ねていました。山内雅人が台本をきちんと保存していたことから、後に光文社文庫からシナリオ集が刊行されました。

放送時間は、度々変更されましたが、各年度の基本放送時間は以下の通りです。

1957年11月10日 - 1958年4月6日：日曜 21:00 - 21:30
1958年4月13日 - 1959年4月5日：日曜 20:30 - 21:00
1959年4月12日 - 1960年4月3日：日曜 21:00 - 21:30
1960年4月10日 - 1961年4月2日：日曜 20:45 - 21:30 (15分拡大)
1961年4月9日 - 1963年3月31日：日曜 20:45 - 21:29

番組の関連書籍として、以下のシナリオ集が刊行されています。

幻のNHK名番組 私だけが知っている 第一集（1993年8月、光文社、ISBN 4-334-71749-7）
幻のNHK名番組 私だけが知っている 第二集（1993年12月、光文社、ISBN 4-334-71815-9）

番組の詳細については、以下の外部リンクもご参照ください。

私だけが知っている - NHK放送史
* 私だけが知っている - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇

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