秋田県立大曲高等学校

秋田県立大曲高等学校は、秋田県大仙市大曲栄町に所在する公立の高等学校です。地元では「曲高（きょっこう）」という略称で広く知られており、時には「ガッタ」という通称で呼ばれることもありますが、これについては諸説あるようです。

歴史

本校のルーツは、1908年9月12日に創立された大曲女子技芸補習学校にさかのぼります。その後、1913年には大曲町立実科高等女学校の創立に伴い、技芸補習学校は廃校となりました。新たに創立された実科高等女学校は、1920年に郡へ移管され仙北郡立仙北実習高等女学校と改称、さらに1923年には県へ移管され秋田県立大曲高等女学校として新たな歩みを始めました。この頃には修業年限4ヶ年、学級数8、定員400名体制となっていました。1924年には新校舎が竣工し、学舎としての環境が整えられました。

第二次世界大戦後の学制改革により、1948年4月1日に秋田県立大曲高等学校と改称し、男女共学が開始され、普通科と家庭科が設置されました。1951年には商業科が設置され、18学級、定員900名の規模に拡大しました。学校の象徴も整備され、1933年には校旗、1952年には作詞・結城哀草果、作曲・信時潔による校歌、1953年には考案者・津村量寛による校章が制定されました。施設の拡充も進み、1951年に音楽室、1964年に図書館、1979年には格技場が竣工しています。

学校の教育方針を示す校訓は1986年3月1日に制定され、翌年には校訓碑が建立されました。学科構成にも変化があり、1988年には家政科の募集が停止され、普通科が1学級増設されました。さらに1989年には学則の一部改正により英語科が設置され、普通科、英語科、商業科の3学科体制となりました。その後、学科の学級数は調整され、1999年には普通科が1学級減、2004年にも普通科が1学級減となりました。英語科は2015年に募集停止、2019年に閉科となっています。学校の節目として、1998年、2008年、2018年にはそれぞれ創立90周年、100周年、110周年の記念式典が挙行されました。

学科構成

現在は、幅広い進路に対応する普通科と、商業に関する専門知識・技術を学ぶ商業科が設置されています。

学校の特色

本校独自の慣習として、クラスのことを「ルーム」と称しています。学年とルーム番号を組み合わせてクラスを表し、例えば3年生の5組であれば「35R（さんじゅうごるーむ）」のように呼ばれます。

部活動

部活動も活発に行われており、様々な体育部と文化部があります。

体育部: 陸上競技部、バスケットボール部、バレーボール部、卓球部、ソフトテニス部、柔道部、野球部、剣道部、登山部、ハンドボール部、なぎなた部、水泳部、サッカー部
文化部: 文芸部、英語部、美術部、合唱部、書道部、物理部、茶道部、吹奏楽部、生物部、演劇部、放送部、写真部、図書部

特に体育部では、女子バスケットボール部が1971年に全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会で優勝するなど、全国レベルでの活躍も見られます。また、登山部は男女ともに全国高校総体で優勝や上位入賞の常連でした。陸上競技部でも国民体育大会で優勝者を出すなど、多くの部活動が優れた成績を収めています。

進路状況

卒業生の進路については、かつては普通科を中心に四年制大学への進学を希望する生徒が多くを占めていました。しかし、近年は全体の進学率に変化が見られ、特に私立大学への進学が増加傾向にあるようです。

著名な出身者

各界で活躍する多くの卒業生を輩出しており、主な出身者には以下の方々がいます。

上野泰夫 (アナウンサー)
鈴木紀子（元バスケットボール選手）
佐藤純一（元プロ野球選手・審判員）
竹内幸輔（声優、元あばれヌンチャク）
佐藤幹朗（元中部日本放送アナウンサー）
鈴木優花（陸上競技選手）
* 鈴木裕樹（舞台俳優）

秋田県立大曲高等学校は、長い歴史の中で地域の教育を担い、多くの人材を社会に送り出している伝統校です。

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