秋葉男Z

秋葉男Z

『秋葉男Z』（あきばおとこゼータ）は、2009年7月に単館上映された日本の劇場公開映画です。2006年に制作されたオリジナルビデオ作品『秋葉男』（あきばおとこ）の続編にあたります。

概要

1作目の『秋葉男』は、当時ブームとなった『電車男』に便乗した低予算オリジナルビデオ作品の一つとして制作されました。『秋葉男Z』は、その続編として企画され、渋谷の劇場で公開されています。舞台を前作の秋葉原から、西の聖地と呼ばれる大阪の日本橋に移し、新たな物語が展開されます。

主要スタッフとしては、企画、監督、脚本は1作目から引き続き鎌倉泰川が担当しています。キャストは、津田英佑、松井明、鈴木優介、村山竜平が続投しています。ラブコメディとしての要素を軸に、随所にヲタクネタのパロディが散りばめられているのが特徴です。

あらすじ

物語は、薩摩都知事（森次晃嗣）が、秋葉原での殺傷事件をはじめとするヲタクが関わる不祥事に対応するため、条例によってヲタクたちを厳しく管理することを決定したことから始まります。

海外から帰国したヲタセレブの神楽右京（津田英佑）は、変わり果てた秋葉原の現状に衝撃を受けます。自身も追われる身となりながらも、ヲタ仲間の大久保志郎（鈴木優介）の協力で難を逃れ、救世主となる伝説の秋葉男“ダン”（松井明）を探すため、大阪・日本橋へと逃げ込みます。国家権力によって全資産を没収され、無一文となった右京は、ホステスの月島せりか（福永ちな）とその父・由幸（池乃めだか）のもとに身を寄せることになります。

その頃、全国各地でヲタクたちが失踪する事件が頻発し、右京は背後に秋葉男ダンの存在を感じます。しかし、せりかとの間に恋心が芽生え、右京は葛藤します。そんな中、右京のもとに徐々にヲタク仲間が集まり始めます。しかし、国家権力の黒い陰謀が忍び寄り、続々とヲタク界の精鋭が集結する一方で、右京を執拗に狙う謎の組織の影も迫ります。

伝説のヲタク“秋葉男”は一体どこにいるのか？そして、右京とせりかの恋の行方は？ヲタクとしての全存在を賭けた戦いが、今、始まります。

キャスト

神楽右京（ヲタセレブで財閥の御曹司）：津田英佑
月島せりか（父のためにキャバクラで働く女の子）：福永ちな
本橋ダン（秋葉原伝説のヲタク）：松井明
大久保志郎（右京の友人）：鈴木優介
リョウ（ミリタリーヲタク）：野地将年
アズミ（ネットヲタク）：大倉梓
四さま：ぺよん・潤
ミスターサトー：レイパー佐藤
カラータイマー黒服：佐渡山順久
謎のレスラー：タコヤキーダー、ビリーケン・キッド
荻尾伴蔵（荻尾グループ総帥）：村山竜平
薩摩都知事（東京都知事）：森次晃嗣
大臣：柴田秀勝
謎の組織のボス：千葉繁
月島由幸（せりかの父、元和菓子屋店主）：池乃めだか

スタッフ

監督：鎌倉泰川
原案：ひろたたけし
脚本：ひろたたけし、平井太郎、鎌倉泰川
撮影監督：藤原 秀夫
音楽：千葉美彌子
美術：山田哲也
企画：ひろたたけし
プロデューサー：広田武
エグゼクティブプロデューサー：恵中雅博

主題歌

TIA「Sapphire－サファイア－」

挿入歌

TIA「愛してる」「Sapphire－Satoshi Homura Remix－」「Woman」

エンディング

Ryo「HIMAWARI」

余談

続編のタイトルを「2」ではなく「Z（ゼータ）」としたのは、『ガンダム』シリーズからの引用です。
千葉繁による『北斗の拳』風のナレーションが用いられています。また、首領役のイメージは『うる星やつら』のメガネを参考にしています。
役名やキャスティングには、アニメ、マンガ、特撮ネタが多数盛り込まれています。
右京と伴蔵のシーンのカット割りは、『ウルトラセブン』の「狙われた街」を模しています。
千葉繁が演じる悪の首領のマークと、大久保志郎のメイクは、初期の『仮面ライダー』へのオマージュです。
野地将年が演じるリョウの元ネタは、過去のひろたたけし企画作品からの流用です。
企画当初、麻生太郎が出演予定でしたが、クランクイン直前に首相に就任したため、出演がキャンセルとなりました。代わりに、声優の柴田秀勝がキャスティングされています。
スーパーカーヲタク役の役名“黒豹のマサ”は、『サーキットの狼』の“ハマの黒豹”から取られています。当初は、カウンタックなどが登場する予定でしたが、撮影前のトラブルにより、ディアブロ1台のみの登場となりました。

外部リンク

秋葉男Z　新たな不祥事 -ヲタたちを継ぐのは“愛”- - allcinema
* 秋葉男Z　新たな不祥事 -ヲタたちを継ぐのは“愛”- - KINENOTE

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