秋谷昭治

秋谷 昭治（あきや しょうじ）は、日本の医療界および政界で活動した人物です。医師、医学博士としての専門性を持ちながら、長年にわたり埼玉県議会議員を務め、議長経験も有しました。また、日本医師会代議員や埼玉県医師会参与といった要職も歴任しました。

生涯と経歴

1931年3月11日に生まれた秋谷昭治は、埼玉県立春日部高等学校を卒業後、東京医科大学で医学を修めました。

医師としてのキャリアをスタートさせた後、1967年には埼玉県幸手市に自身の病院を開設し、地域医療に貢献しました。

並行して政治活動にも関与し、1987年（昭和62年）に埼玉県議会議員選挙で初当選を果たします。以後、自由民主党に所属し、連続5期にわたり県議会議員として活動しました。この間、県政の要職を経験し、2002年（平成14年）には第104代埼玉県議会議長に就任し、2003年4月までその任期を務めました。しかし、2007年（平成19年）の選挙では落選しました。

医療・福祉・教育分野での活動

秋谷は政治家としての顔のほか、医療法人、社会福祉法人、学校法人といった複数の法人の運営にも深く関与しました。

かつては医療法人社団彩優会の理事長を務めていましたが、2011年にその職を辞しています。彩優会は、現在中田賢一郎氏が理事長を務めており、埼玉県久喜市に位置する二次救急病院である栗橋病院（病床数194床）や、さって福祉病院などを傘下に収めています。栗橋病院は、かつて恩賜財団済生会が運営していた基幹病院でしたが、経営難から医療法人さくらライフグループを経て現体制に至り、救急・在宅医療に注力して経営再建を目指しています。

また、秋谷は社会福祉法人昭仁会の理事長も務めています。昭仁会は埼玉県蓮田市などで特別養護老人ホームを運営し、高齢者福祉に寄与しています。なお、埼玉県新座市にある同名の医療法人昭仁会（介護老人保健施設四季の里を経営）との関連性は明らかにされていません。

さらに、北葛北部医師会が設立した学校法人橘心学園の理事長でもありました。橘心学園は幸手看護専門学校を運営しており、地域医療を担う人材育成に貢献しています。

関連する問題と論争

秋谷氏とその関連組織を巡っては、いくつかの問題も報じられました。2013年には、医療法人社団彩優会から秋谷氏およびその家族に対し多額の資金が流用されたとする内容が一部雑誌で報じられました。

また、学校法人橘心学園に関連して、幸手市が旧香日向小学校の校舎を橘心学園に賃貸する際の賃料が不当に安く設定されたとして、市民から幸手市に対して住民監査請求が提出される事態に発展するなど、地元住民や幸手市政を巻き込む論争も発生しました。

まとめ

医師、政治家、そして複数の医療・福祉・教育法人の運営者として多角的に活動した秋谷昭治は、地域の発展に貢献する一方で、財産管理や公共施設の利用に関する問題を巡る報道や論争にも関連しました。2022年2月19日に90歳でその生涯を終えています。

関連項目

日本医師会
埼玉県医師会

外部リンク

栗橋病院 - 医療法人社団彩優会
学校法人橘心学園 - 北葛北部医師会
* 橘心学園 幸手看護専門学校

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