『秘身譚』は、
伊藤真美によって描かれた日本の
漫画作品です。
講談社の
漫画雑誌『マガジンイーノ』にて2010年2月20日より連載が開始されました。しかし、『マガジンイーノ』の休刊が決定した後、2巻の発売はアナウンスされたものの、実現には至っていません。
物語の舞台は
古代ローマ。歴史的な背景と幻想的な要素が入り混じった世界観の中で、ストーリーが展開されます。特に、アクワイアのゲーム『剣闘士 グラディエータービギンズ』とのコラボレーションは注目を集めました。劇中に登場する女剣闘士シデロの鎧は、ゲームに登場する剣闘士メーディアの鎧をリファインしたものが使用されています。また、ゲーム内ではキャラクターメイキングにおいて、主人公エラのキャラクターデータが配信されました。
物語は
217年、東方の都市
アンティオキアから始まります。当時の皇帝は、
カラカラを
暗殺した
マクリヌス。主人公である少年(または
両性具有)のエラと、エラの保護者であり、街を闇から牛耳るローマ軍団
士官グナエウス・ドミティウス・ポリオは、次第に皇帝の座を巡る陰謀に巻き込まれていきます。複雑に絡み合う陰謀、歴史とファンタジーが融合した世界観、そして魅力的なキャラクターたちが織りなす物語は、多くの読者を魅了しました。しかし、未完に終わってしまったことは、多くのファンにとって残念な点と言えるでしょう。
書誌情報
伊藤真美『秘身譚』講談社〈KCデラックス〉、既刊1巻
2010年11月17日初版発行、
ISBN 978-4-06-375997-6