秩父鉄道7000系電車

秩父鉄道7000系電車は、老朽化した1000系電車の置き換えを目的に、東急電鉄から譲渡された8500系電車を改造した通勤形電車です。秩父鉄道での運用に際し、3両編成（M1c-T-M2c）として構成されています。ただし、7002編成の先頭車は中間電動車からの改造であり、外観はオリジナルの先頭車とほぼ同様です。

東急からの提供車両が8090系に変更されたため、7000系は3両編成2本、計6両のみの導入となりました。その後の増備は、7500系・7800系に移行しています。

構造

走行装置

三峰口方先頭車のデハ7200形（元デハ8600・8800形）には、新たにパンタグラフが設置されました。このため、冷房装置が1基撤去され、冷房能力はサハ7100形（元サハ8900形）およびデハ7000形（元デハ8500・8700形）の36,000kcal/hに対し、27,000kcal/hに減少しています。

7000系は、秩父鉄道の電車としては初の界磁チョッパ制御方式を採用し、電気指令式ブレーキを装備しています。2000系で実績のある回生ブレーキ機能もそのまま使用されています。

内装

全長20m、両開き4扉、ロングシートといった基本的な構造は東急時代から変更されていません。しかし、客用扉にはドア開閉ボタンが新たに設置されています。

バリアフリー対応として、車椅子スペースが設けられたほか、ドアチャイム、ドア開閉表示灯、LED式車内案内表示器が設置されています。床材は滑りにくい材質が採用されました。また、自動放送装置には秩父鉄道で初の英語放送が導入され、車掌乗務時にも使用されます。

編成表

（括弧内は東急時代の旧車両番号）

また、デハ8745・8830の2両が部品供給車として同時に譲渡されています。

◇はパンタグラフの位置と形状を表します。

ラッピング

2009年3月30日から営業運転を開始した7001編成には、同日放送開始の連続テレビ小説『つばさ』のラッピングが施されました。

2012年10月8日から2013年1月6日まで、7000系1編成が映画『のぼうの城』の公開を記念し、同作品と行田市の観光ビジュアルをラッピングした「行田市観光ラッピング電車」として運行されました。

関連項目

長野電鉄8500系電車

外部リンク

新型車両7000系について - 秩父鉄道ホームページ

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