ドアチャイム

ドアチャイムとは

ドアチャイムとは、鉄道車両やバスなどの旅客車両において、乗客用のドアが開閉する際に鳴る音、またはその音を発生させる装置のことです。チャイム方式の他にブザー方式もありますが、本稿ではこれらを一括して「ドアチャイム」として扱います。

概要

ドアチャイムは、車両のドア開閉を音で知らせることで、乗客、特に視覚障害者にとって重要な情報提供手段となっています。1990年代から鉄道車両に導入が進み、2000年制定の「交通バリアフリー法」によって、新造車両や大規模改修車両への設置が義務付けられました。この法律は後に「バリアフリー新法」へと発展しましたが、ドア開閉を音で知らせる必要性は変わっていません。

例外的に、一部の車両ではドアチャイムが搭載されていないケースもあります。

ドアチャイムの音は、車両によってメロディが異なり、同じ車両でも左右のドアで異なる場合や、開閉時で音を分けている場合もあります。

ドアチャイムの歴史

日本で初めてドアチャイムが導入されたのは、1981年の京都市交通局10系電車です。この導入が、その後の鉄道車両におけるドアチャイム普及の先駆けとなりました。

ドアチャイムが鳴るタイミング

ドアチャイムが鳴るタイミングには、主に以下の3つのパターンがあります。

1. ドアが開閉する直前: バスや路面電車の後部ドアのブザーと同じで、鉄道車両では比較的少ない方式です。
2. ドアが開閉しながら: 鉄道車両では最も一般的な方式です。
3. ドアが開いている間中: 機械のドアが開いていることを知らせる警告音としては一般的ですが、鉄道車両の乗降口用としては一部に限定されています。

音源

かつてはメロディICが使用されていましたが、生産終了となったため、最近の車両ではPWMを用いた電子音が主流です。また、車内放送スピーカーと共用している例も見られます。

バスのドアチャイム

バスもバリアフリー法およびバリアフリー新法の対象となっており、構造上困難な場合を除き、法施行後に製造された車両にはドア開閉を知らせる音声装置の設置が義務付けられています。

バスのドアチャイムは、泰平電機、ゴールドキング、オージといったメーカーから発売されています。

ドアチャイム導入会社

多くのバス会社や鉄道会社でドアチャイムが導入されています。以下にその一部を挙げます。

東武バス
西鉄バス
松戸新京成バス
平和交通
あすか交通
都営バス
山交バス
横浜市営バス
川崎市営バス
京都市営バス
大阪シティバス
神姫バス
宗谷バス
神戸市バス
遠鉄バス

これらの企業では、バリアフリー化を推進するために、ドアチャイムの導入を進めています。

関連項目

チャイム
* 車内チャイム

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