稲葉孝彦

稲葉孝彦（いなば たかひこ）は、1944年11月26日生まれの日本の政治家です。彼は、東京都小金井市の市長を5期務めたほか、小金井市議会議員も4期務めました。出生時の姓名は布施孝彦でしたが、後に稲葉孝彦に改名しています。

満洲国牡丹江省で生まれた稲葉氏は、第二次世界大戦終戦後に日本へ引き揚げ、千葉県銚子市で育ちました。満鉄の駅員だった父親とは終戦間際に生き別れ、その後、母親の再婚によって姓が変わるまで、布施姓を名乗っていました。小学校5年生の時に、養子縁組を経て稲葉姓に改めます。

銚子市立銚子高等学校、日本大学法学部法律学科を卒業後、石油販売会社に勤務。1973年から小金井市に居住し、1985年の小金井市議会議員選挙で初当選を果たしました。以後、1999年まで4期連続で市議を務めました。

1999年、稲葉氏は市議を辞職し、小金井市長選挙に自民党・公明党・自由党の推薦を受けて出馬し、初当選。2003年には自民党・公明党の推薦で再選を果たしました。2004年には、武蔵小金井駅南口再開発事業を巡り、市民の民意を問うために市長を辞職、出直し選挙で三選を果たしました。

2007年には、二枚橋焼却場が廃止された後、周辺自治体へのゴミ焼却委託を決定しました。2011年4月の市長選では五選を目指しましたが、落選。後任の佐藤和雄氏が、稲葉氏が決定したゴミ処理委託を批判したことが原因で、周辺自治体がゴミの受け入れを拒否する事態となり、佐藤市長は就任からわずか7ヶ月で辞職しました。その後に行われた市長選で、稲葉氏は自民党・公明党に加え、民主党・社民党や周辺8市町の首長の応援を受け、返り咲きを果たし、通算5期目の市長となりました。

2014年9月には、市役所の第二庁舎（リース庁舎）を時価で買い取ることを議会に提案しました。2015年の市長選には不出馬。後継として、前小金井市議の五十嵐京子を支援しましたが、五十嵐は落選しました。

2016年11月には、旭日中綬章を受章。2019年の市長選では、前小金井市議の河野律子を推薦しましたが、河野も落選しました。

稲葉孝彦氏は、小金井市の発展に尽力し、数々の重要な政策を推進した政治家として知られています。

経歴
満洲国牡丹江省生まれ
千葉県銚子市で育つ
銚子市立銚子高等学校卒業
日本大学法学部法律学科卒業
石油販売会社勤務
小金井市議会議員（4期）
小金井市長（5期）
主な政策
二枚橋焼却場の廃止と周辺自治体へのゴミ処理委託
市役所第二庁舎の買い取り

受章
* 旭日中綬章

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