稲葉山 (富山県)

稲葉山とは

富山県小矢部市にある稲葉山は、標高347mの山で、西山丘陵の一部を形成しています。小矢部市のシンボル的な存在であり、山頂には二等三角点が設置されています。山頂から中腹にかけては「比丘尼平」と呼ばれ、その大部分が稲葉山牧場として利用されています。

稲葉山の歴史

かつて稲葉山には、風力発電所と観光栗園が存在しました。風力発電所は、2004年に茨城県日立市の企業によって設置され、3基の風車が稼働していました。しかし、2024年に国の再生可能エネルギー買い取り制度が終了することや、能登半島地震の影響によるメンテナンスの長期化により、廃止されることになりました。風車は2024年12月までに撤去され、2025年5月には復旧が完了する予定です。

また、1987年に開設された観光栗園「宮島観光栗園」は、富山県内唯一の観光栗園として人気を集めました。しかし、イノシシによる食害や気候変動による減産、コロナ禍の影響により、2022年に組合が解散し、観光栗園も廃止されました。その後、2023年に別の事業者が敷地を借り受け、「宮島栗園」として再整備し、栗の産地としてのブランド化を目指しています。

稲葉山の自然

稲葉山は、ふもとの宮島峡と合わせて「稲葉山・宮島峡県定公園」に指定されています。宮島峡は、稲葉山の麓を流れる子撫川中流に位置する峡谷で、豊かな自然が残っています。

稲葉山へのアクセス

稲葉山へは、自動車道を利用して山頂まで行くことができます。山頂からは、周辺の景色を一望することができます。

稲葉山の今後

稲葉山は、風力発電所の廃止や観光栗園の閉園など、近年変化が見られますが、今後は産業栗園として新たな展開が期待されています。また、県定公園として、豊かな自然を保全しながら、地域住民や観光客に親しまれる場所であり続けるでしょう。

参考文献

『富山県山名録』 桂書房
『富山の百山』 北日本新聞社

関連情報

富山市
稲葉山牧場
* 稲葉山 | 地域 | 見て来て体験メルヘンおやべ：富山県小矢部市観光協会

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