空挺普通科群

空挺普通科群について

空挺普通科群（くうていふつうかぐん）は、陸上自衛隊の精鋭部隊である第1空挺団に所属していた普通科部隊です。千葉県船橋市の習志野駐屯地に駐屯し、その高い機動性と戦闘能力で知られていました。2004年（平成16年）3月28日に、3個の普通科大隊に改編され、その歴史に幕を閉じました。

概要

空挺普通科群は、第1空挺団の主力として、災害派遣においても重要な役割を果たしました。その迅速な展開能力は、多くの被災地で人命救助や物資輸送に貢献しました。群長には1等陸佐が任命され、群本部、群本部中隊、そして4個の普通科中隊で構成されていました。

平成時代には、様々な事件や事故が発生しましたが、空挺普通科群は常に最前線で活動しました。しかし、平成15年度末の空挺団部隊改編に伴い、46年の歴史に幕を閉じ、その任務は後続の部隊に引き継がれました。

沿革

1958年（昭和33年）6月25日：第1空挺団の編成完結とともに、第1空挺団普通科群が習志野駐屯地に新編されました。これにより、空挺作戦の中核となる部隊が誕生しました。
1960年（昭和35年）4月1日：M24軽戦車5両を装備した「第1空挺団普通科群本部情報小隊特車班」が編成され、機甲戦力の基礎が築かれました。
1962年（昭和37年）1月18日：情報小隊特車班は「第1空挺団普通科群本部中隊空挺戦車小隊」に改称され、戦車部隊としての役割が明確化されました。
1973年（昭和48年）3月8日：空挺戦車小隊は、60式装甲車5両を装備した「第1空挺団普通科群本部直轄空挺装甲輸送隊」に改編され、装甲輸送能力が強化されました。
1985年（昭和60年）8月：日本航空123便墜落事故が発生し、空挺普通科群は災害派遣に出動し、人命救助活動を行いました。
1987年（昭和62年）3月26日：第4普通科中隊が新編され、部隊の規模が拡大しました。
1995年（平成7年）1月：兵庫県南部地震（阪神・淡路大震災）が発生し、空挺普通科群は再び災害派遣に出動し、被災地での救援活動に尽力しました。
2004年（平成16年）3月28日：3個の普通科大隊に改編され、空挺普通科群は廃止されました。

廃止時の編成

普通科群本部
普通科群本部中隊
第1普通科中隊
第2普通科中隊
第3普通科中隊
第4普通科中隊

関連事項

空挺普通科群は、東富士演習場違法射撃事件にも関わっています。また、空挺普通科群の廃止に伴い、第1普通科大隊、第2普通科大隊、第3普通科大隊が新たに編成され、その任務を引き継ぎました。

空挺普通科群は、46年間にわたり、日本の平和と安全に貢献した重要な部隊でした。その活躍は、後続の部隊にも受け継がれ、今もなお、日本の防衛に貢献しています。

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