空飛ぶ日曜日

谷山浩子 『空飛ぶ日曜日』

『空飛ぶ日曜日』は、1985年10月5日にリリースされた谷山浩子の11枚目のオリジナルアルバムです。

概要

アルバムは全体としてラブソングが中心ですが、「風のあたる場所」や「ほおずきランプともして」など、一聴すると美しい楽曲の中に、独特の暗喩や猟奇的な要素が隠されているのが特徴です。また、アルバム後半では、詩人の鈴木志郎康（組曲「空飛ぶ橇」）と吉原幸子（組曲「少女は…」）とのコラボレーションが実現し、谷山浩子の音楽性の幅広さを示しています。

「BLUE BLUE BLUE」は、シングルとしてもリリースされた楽曲ですが、アルバムバージョンではアレンジが大きく異なっています。シングルバージョンは、ベストアルバム『谷山浩子 THE BEST』で聴くことができます。

「うさぎ」は、元々野咲たみこに提供された楽曲で、歌詞の一部が変更されてリメイクされています。1988年には、TBS系ドラマ『モト子せんせいの場合』のエンディングテーマとして使用され、幅広い層に親しまれました。

「恋するニワトリ」は、NHK『みんなのうた』で放送された楽曲です。アルバムに収録されているバージョンは、『みんなのうた』とは異なるアカペラ風のアレンジが施されており、楽曲中には当時のマネージャーのアイデアで、アニメソング「狼少年ケン」のフレーズが引用されています。

「恋するニワトリ」は、アイドルグループCoCoがコンサートで頻繁にカバーしており、ファンからのCD化を望む声が多数寄せられるほど評価が高い楽曲です。2007年には、THE ポッシボーによってもカバーされています。

組曲「少女は…」は、雑誌「詩とメルヘン」に掲載された吉原幸子の詩に、谷山浩子が曲をつけたものです。コンサートで初演された際には、谷山浩子自身が「人前で歌うの初めてなんですけど…」と語る様子が録音に残っています。

収録曲

1. 闇に走れば
2. 風のあたる場所
3. BLUE BLUE BLUE
4. 再会
5. FLYING
6. メリーメリーゴーラウンド
7. うさぎ
8. 空飛ぶ橇I
9. ほおずきランプともして
10. 恋するニワトリ
11. 少女は・・・I
12. 少女は・・・II
13. 少女は・・・III
14. 空飛ぶ橇II

作曲: 谷山浩子（全曲）
作詞: 鈴木志郎康（8, 14）、吉原幸子（11 - 13）、谷山浩子（1, 7, 9, 10）
* 編曲: 石井“AQ”明&谷山浩子（1, 2, 6, 7, 9, 10, 12 - 14）、藤本“POM”敦夫（3, 5, 11）、青木望（4）、POM・AQ&谷山浩子（8）

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