立岩陽一郎

立岩陽一郎氏(1967年-)は、日本のジャーナリズム界で注目を集めるファクトチェッカー、ジャーナリスト、そして教育者です。横浜市生まれの立岩氏は、16歳の時にメキシコへ1年間滞在、アメリカンスクールに通う経験を経て、一橋大学社会学部を卒業。1991年にはNHKに入局し、沖縄、大阪、東京と様々な拠点で報道記者、ディレクター、テヘラン特派員としてキャリアを積みました。

NHK時代には、沖縄放送局での警察担当記者時代から調査報道に携わり、小泉内閣時代の環境省における随意契約問題のスクープなど、数々の重要な報道に貢献しました。大阪放送局勤務時には、ある印刷会社における従業員の胆管がん罹患率の異常な高さの原因究明にあたり、洗浄剤に含まれるジクロロメタンとの関連性を明らかにするなど、綿密な調査に基づいた報道で社会に貢献しました。

これらの経験を通して、政治関連の調査報道における限界を感じた立岩氏は2016年、NHKを退職。大阪を拠点に、公益財団法人政治資金センターや特定非営利活動法人インファクト（旧iAsia）の設立に携わり、ファクトチェック活動に本格的に取り組むようになりました。インファクトの代表理事・編集長として、フェイクニュース対策、メディアリテラシー向上のための活動を精力的に展開しています。

立岩氏の活動は多岐に渡ります。毎日放送ラジオの番組でニュース解説を担当するほか、『日刊ゲンダイ』やWEB GOETHEで連載記事を執筆。北朝鮮への取材も積極的に行い、日朝友好なにわの翼の一員として表敬訪問に同行するなど、国際的な視野も持っています。アメリカンフットボールへの造詣も深く、メキシコ留学時代や大学時代にはアメリカンフットボール部に所属していました。日本大学フェニックス反則タックル問題に関しても、プレー経験者としてメディアで自身の意見を述べています。

教育者としての活動も精力的に行なっており、2022年4月からは大阪芸術大学で教鞭を執り、2023年度からは大阪芸術大学短期大学部メディア・芸術学科メディアコース放送専攻の教授に就任。さらに、京都大学大学院教育学研究科メディア文化論研究室博士後期課程に在籍するなど、学び続ける姿勢も持ち合わせています。

立岩氏はこれまでに、『NPOメディアが切り開くジャーナリズム』、『トランプ王国の素顔』、『ファクトチェック最前線』など、多数の著書を出版。これらは、彼の豊富な経験と深い知識に基づいた、貴重な情報源となっています。また、フジテレビ『めざまし８』、毎日放送『ちちんぷいぷい』『よんチャンTV』など、多数のテレビ番組にも出演し、分かりやすい解説で視聴者に支持されています。さらに、MBSラジオでは『立岩陽一郎のファクトチェック・ラジオ』を不定期放送し、ラジオを通してファクトチェックの重要性を訴え続けています。

立岩陽一郎氏は、ジャーナリスト、ファクトチェッカー、教育者という多様な顔を持つ、現代社会に不可欠な存在と言えるでしょう。彼の活動は、今後も社会に大きな影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索