立川迅助シリーズ

立川迅助シリーズ

立川迅助シリーズは、演劇集団キャラメルボックスによって上演される時代劇作品で、成井豊と真柴あずきの原作によるストーリーが展開されます。主人公の立川迅助は、新選組一番隊に所属する架空の隊士として描かれ、彼の冒険や成長が主軸となっています。このシリーズは、観客を引き込む緊迫したドラマと多彩なキャラクターによって、長年愛され続けています。

シリーズの概要

このシリーズは、1996年に初演された『風を継ぐ者』からスタートし、以後も続々と新作が上演されました。初演の公演をきっかけに、作家渡辺多恵子は小説『風光る』の連載を始め、ドラマCDも制作されました。物語の流れは、第一作の「風を継ぐ者」から、次に「裏切り御免！」、その後「駆けぬける風のように」、最後に「降りそそぐ百万粒の雨さえも」と続き、全四部から成る宇宙を構築しています。このシリーズは、当初は三部作として完結予定でしたが、2014年にはD-BOYSの10周年記念に新たに「駆けぬける風のように」が演じられ、さらなる展開が訪れました。また、新選組に登場する架空の隊士たちの名字には、東京都や山口県の地名が多く使われています。

あらすじの紹介

1. 風を継ぐ者

最初の物語『風を継ぐ者』は1996年に初演され、後に2001年と2009年にも上演されました。時代は元治元年の5月。立川迅助は、学問や剣術が不得手ながら、その足の速さで新選組に入隊します。迅助は、仲間の小金井兵庫と共に戦乱の渦に巻き込まれ、様々な出来事に直面します。翌年、彼は臨死の女性を救おうと奮闘し、彼女には隠された秘密がありました。

2. 裏切り御免!

続編の『裏切り御免！』は2002年に初演されます。新年早々、迅助は負傷者の応急処置を行った後、密偵としての任務を引き受けます。彼は坂本竜馬をどのように助けるか、また自分の正体が露見しないかという緊張感の中で、物語は進展していきます。

3. 降りそそぐ百万粒の雨さえも

2011年に初演されたこの作品では、戦局の厳しさが描かれ、迅助は沖田総司の世話をしながら、戦乱の中で再び運命に翻弄されます。彼の幼馴染である昭島捷平が登場し、物語は新たな展開を見せます。

4. 駆けぬける風のように

最後に、2014年のDステの公演『駆けぬける風のように』では、迅助が坂本竜馬との対峙を果たし、さらなる成長が描かれます。彼は新選組としての誇りや仲間の絆を再確認する一方で、切腹という重い運命も背負わされることに。

主なキャラクター

シリーズを通じて、多様なキャラクターが登場します。立川迅助は、その俊足と勇気で新選組の一員としての活躍を続けます。沖田総司は影のある人物として、迅助にとって大きな存在です。また、土方歳三は隊士たちの指導者として隊の掟を守りつつ、仲間への思いやりを忘れない強いキャラクターです。その他にも、様々なキャラクターが新選組の一員として登場し、観客を楽しませます。

この立川迅助シリーズは、ただの時代劇に留まらず、人間ドラマと友情、愛情を描いた作品となっています。観る者の心を打つドラマとキャラクターの成長は、見る人に深い感動を与えます。

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