立直

立直（リーチ）

立直は日本の麻雀において、宣言を行うことで成立する独自の役です。麻雀において聴牌（テンパイ）している状態においてリーチを宣言することで、通常の点数よりも高得点を期待できるようになります。

歴史的背景

現在の中国麻雀には立直というルールは存在しませんが、その起源は中国の東北地方にあるとの説が有力です。満州麻雀のリーチのルールが特に影響を及ぼし、戦後日本に引き継がれました。1952年には、日本麻雀連盟によりリーチというルールが正式に提案され、報知新聞で広く知られるようになりました。また、「立直」という言葉は日本の麻雀に特有のものであり、このため日本式麻雀は「リーチ麻雀」とも称されます。

立直の条件とルール

立直を行うには以下の条件を満たす必要があります。まずは聴牌をしていること、そして門前の状態であること、さらにトビありのルールであれば1000点以上の点数を持っていることなど（二つ目や三つ目は状況によって制約が異なる場合があります）。それを果たした状態で、ツモ番でリーチを宣言することが許可されます。

立直の宣言では、「リーチ」と声を張り上げ、その後に牌を捨て、立直棒という千点分の点棒を供託します。この段階で手牌の変更ができなくなるため、慎重なプレイが求められます。また、他のプレイヤーが自分の和了牌を捨てた場合、その牌で和了しなかった場合は振聴扱いになるため、状況に注意が必要です。

メリットとデメリット

立直には多くのメリットが存在します。まず、立直を宣言することで1翻の役が成立し、他の役が成立していなくても和了が可能になる点は大きな利点です。特定の条件で一発、裏ドラを得ることで、さらなる得点が期待できることも大きな魅力でしょう。他のプレイヤーへの心理的圧力をかける効果もあり、対戦相手が打牌を慎重になり、攻撃を遠慮する場面も見受けられます。

一方で、デメリットも無視できません。立直を宣言することで、敵に自分が聴牌であることが知られてしまうため、逆に和了のチャンスを減らしてしまうことがあります。また、打牌の選択肢が狭まり、やむを得ず危険牌を捨てる状況となる場合があります。さらに立直棒として供託した点数は、和了しなければ戻らないため、順位が僅差の場合には影響を及ぼすことがあります。

立直の一般的な戦術

立直は技巧派の戦略も含まれ、プレイヤーはタイミングを見計らって宣言することが求められます。即リーと呼ばれる聴牌した直後に立直をかける手法や、追っかけ立直など、さまざまな攻め方があります。特に追っかけ立直であれば、既に立直をしている他のプレイヤーを戦闘に強制参加させることも可能です。

結論

立直は日本式麻雀において重要な役割を果たしており、戦略を考慮しつつ、対戦相手の動きにも注意を払いながら行動する必要があります。日本の麻雀文化の一部として、立直は常に進化し、プレイスタイルの多様性をもたらしています。

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