立石流四間飛車

立石流四間飛車

立石流四間飛車（たていしりゅうしけんびしゃ）は、将棋の戦法の一つであり、単に立石流とも呼ばれています。この戦法は、アマチュア棋士である立石勝己が考案したもので、2004年にはその功績により第31回将棋大賞の升田幸三賞特別賞を受賞しました。立石氏は2016年5月に71歳で逝去されましたが、彼の創造したこの戦法は、その独特な特徴からプロ棋界にも採用されるようになりました。

基本的な手順

立石流四間飛車は、先手番から見て▲6八飛を指すことから始まります。これにより四間飛車に振り、次に▲7五歩や▲6五歩で良い位置を確保していきます。続いて、飛車を▲6六飛、▲7六飛と移動させ、最終的には石田流に移行するケースが多く見られます。序盤から大駒が働くため、立石流の側はいつでも角交換が可能であることを考慮しつつ、自身の金銀を適切に配置していく必要があります。

居飛車側は自身の金銀が片方に寄るため、立石流は居飛車穴熊の構築を狙っている場合、その隙に飛車交換を試みることが重要です。このようにして相手が形を整える前に攻撃を仕掛けることで、互角以上の戦いを展開できるチャンスがあります。

居飛車穴熊対策

立石流四間飛車は、主に居飛車穴熊に対する効果的な対策として注目され、多くの振り飛車党の棋士に支持されました。特に、小林健二は「スーパー四間飛車」としてこの戦法に独自の研究を加え、1995年の早指し選手権で見事に優勝を果たしました。この成果は、立石流の戦法がいかに実践的で競争力があるかを物語っています。

現代の立石流

しかし、プロ棋界においては、一段金のままでの駒組みの進化などにより、立石流を見る機会が徐々に少なくなってきました。これに伴い、居飛車側の対策も進化し、立石流四間飛車の人気は一時期に比べると減少しています。それでもこの戦法は独特の魅力を持ち続けており、今でも振り飛車愛好者の間で評価されている戦法の一つです。

まとめ

立石流四間飛車は、アマチュア棋士によって考案され、プロにも受け入れられた将棋の一つの流派として、その発展を遂げてきました。この戦法の特徴は、独創性と実用性にあります。今後も振り飛車戦法の中で一定の地位を保ち続けることでしょう。

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