竜童組

竜童組：日本の伝統音楽とロックの融合

竜童組（りゅうどうぐみ）は、1985年から1990年にかけて活動した、宇崎竜童をリーダーとする日本のロックバンドです。EPIC・ソニーからレコードをリリースし、日本の伝統音楽と西洋音楽を融合させた独自の音楽性を追求しました。

結成と初期活動

竜童組は、宇崎竜童と林英哲が角川アニメ映画『カムイの剣』の音楽監督を務めた際に結成されたレコーディングチームを母体としています。当初は、林英哲も和太鼓奏者としてメンバーに加わる予定でしたが、ソロ活動の優先のため、1985年のみのゲスト参加となりました。その結果、宇崎竜童が林英哲の指導を受けて和太鼓を担当することになりました。

結成当初から、竜童組は各地のお祭りにゲスト出演し、「お祭りバンド」と呼ばれることもありました。その活発な活動は日本国内にとどまらず、海外公演も多数行い、フランスの歌手、アダモからもプロデュースの誘いを受けるほど注目を集めました。

多彩なメンバーと楽曲

竜童組は、宇崎竜童を筆頭に、多様な楽器の演奏家が集結した個性豊かなグループでした。

主要メンバー

宇崎竜童（ボーカル、和太鼓、トランペット、サイドギター）
川崎真弘（キーボード）
ロミー木下（ベース）
樋口晶之（ドラムス）
永井充男（ギター）
柳沼寛（アルト・サクソフォーン、フルート）
* 小針克之助（ギター）

結成後、メンバーの入れ替わりもありました。石川晶（パーカッション）、エリック笠原（テナー・サクソフォーン）、小塚泰（ヴァイオリン）らが後から参加し、バンドに新たな色彩を加えました。一方、包国充（テナー・サクソフォーン）、田中太郎（ハープ）、広瀬裕美子（ヴァイオリン）らは脱退しています。

楽曲は、日本の伝統音楽の要素を取り入れつつ、ロック、ジャズ、ファンク、レゲエなど様々な音楽ジャンルを融合させた独特のスタイルが特徴でした。「八木節イントロデュース」や「祭囃子がうねるよ」といった楽曲は、その代表例と言えるでしょう。

活動と解散

竜童組は、精力的なライブ活動を行い、1986年にはニューヨークのパラディアムでの公演、1987年には中国での公演（史上初の日本人ロックグループ中国公演）、そしてイギリスのエジンバラ国際芸術祭への参加など、数々の海外公演を成功させました。また、1987年にはNHK紅白歌合戦にも出場しています。

1990年12月、渋谷PARCO劇場でラストライブを行い、竜童組としての活動は休止しました。

ディスコグラフィー

竜童組は、複数のアルバム、シングル、サウンドトラックなどをリリースしました。代表的なアルバムには、『竜童組』『竜童組Ⅱ』『ZAP』『FROM ASIA』などがあります。シングルでは、日産自動車のCMソングにもなった「UNBELIEVABLE」や福岡ダイエーホークスの公式球団歌となった「ダイヤモンドの鷹」などが知られています。また、ライブ映像作品もリリースされています。

その後

竜童組の活動休止後も、メンバー個々の活動は続いています。宇崎竜童は音楽活動の他、俳優としても活躍を続け、他のメンバーもそれぞれの分野で活躍しています。竜童組は、短い活動期間ながらも、独自の音楽性と精力的な活動で日本の音楽シーンに大きな足跡を残しました。その音楽は、現在でも多くのファンに愛され続けています。

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