章恵太后

章恵太后（しょうけいたいごう）

章恵太后（雍熙元年（984年） - 景祐3年11月4日（1036年11月24日））は、北宋の第3代皇帝、真宗の側室であり、後の仁宗皇帝の養母となった女性です。彼女は死後、章恵皇后の諡号を贈られました。姓は楊氏です。

生涯

章恵太后は、益州郫県（現在の四川省成都市郫都区）の出身です。12歳で韓王趙恒（後の真宗）の邸に入り、側室としての生活を始めました。しかし、彼女が産んだ子供たちは長く生きることができませんでした。

真宗が皇帝として即位すると、楊氏は才人に封じられました。彼女は聡明で寛容な性格であったため、劉美人（後の章献皇后）に非常に重んじられました。大中祥符2年（1009年）正月に婕妤となり、大中祥符6年（1013年）正月に婉儀（従一品嬪）にまで昇りつめました。劉氏の侍女であった李氏（後の李宸妃）が趙禎（後の仁宗）を産んだ際、李氏から取り上げられて劉氏の子とされましたが、実際には楊婉儀が劉氏に代わって趙禎を養育しました。そのため、趙禎は劉氏を「大娘娘」、楊氏を「小娘娘」と呼んで慕いました。大中祥符7年（1014年）に劉氏が皇后に立てられると、楊氏も淑妃に昇進しました。

真宗が崩御すると、遺詔により楊氏は皇太妃となりました。その後、劉太后が崩御すると、再び遺詔によって太后と尊称され、仁宗と家事や国事について協議するようになりました。景祐元年（1034年）には、「保慶」の徽号を贈られています。景祐3年（1036年）11月、章恵太后は崩御しました。彼女の死後、荘恵と諡されましたが、慶暦4年（1044年）11月には、夫である真宗の諡を重ねて「章恵」と改諡されました。

章恵太后は、真宗の側室として宮廷に入り、仁宗の養母として重要な役割を果たしました。彼女の聡明さと寛容さは、劉皇后に重んじられ、皇太妃、太后と尊称されるほどでした。仁宗との関係も深く、国政にも関与するなど、その影響力は小さくありませんでした。

伝記資料

章恵太后に関する情報は、以下の史料に記録されています。

『宋史』
『宋会要輯稿』

これらの史料を通じて、彼女の生涯や業績を知ることができます。

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