端島 (山口県)

端島（はしま）

端島は、山口県岩国市に属する柱島群島の一つで、瀬戸内海の西部に位置しています。この島は、全体が瀬戸内海国立公園に指定されており、美しい自然環境が魅力です。最高峰は南部にある見壁山で、その標高は128メートルです。

地理・地勢

端島は岩国港から南東へ約22kmの距離にあり、周囲の豊かな海と緑に囲まれています。人口は少なく、現在では島内に住む人はわずか20人程度です。これらの住民は中央の平坦地に集まり、小さな集落を形成しています。この場所では、自然環境の中での静かな生活が営まれています。

産業

端島の経済の基盤は漁業です。特に、メバルやアジなどの水揚げが中心となっています。かつては真珠やハマチの養殖が行われていましたが、現在はこれらの産業は行われていません。代わりに、地元の漁業が持続的に行われており、新鮮な魚を供給しています。

交通

端島への交通は岩国柱島海運株式会社によって運営されています。岩国港からは「すいせい」と呼ばれる定期船が1日に3～4往復しており、黒島や柱島といった他の島々へもアクセスできます。ただし、船は1往復あたり端島には寄港しません。過去には「海上タクシーきりしま」というサービスもありましたが、現在は運航されていません。

行政・教育

元々、端島は玖珂郡麻里布村の一部でしたが、1928年に町制が施行され、1940年には麻里布町が岩国市となって合併されました。島内には岩国市立の端島小学校と端島中学校がありますが、中学校は1990年に休校となっています。小学校も長い間児童がいなかったために1990年から1000年にかけて休校となっていましたが、2000年に新一年生が入学したことで再開されました。しかし、2010年に卒業生がいなくなると、再び休校となりました。

郷土料理

端島には独特の郷土料理があります。その一つが「さつまみそ」で、これは焼魚の白身と味噌をすりつぶした食べ物です。シンプルながらも奥深い味わいが特徴で、地域の人々から愛される一品です。

まとめ

小さな島でありながら、端島はその自然環境や歴史、独自の文化が魅力です。住民は少なくても、彼らの生活は地域のつながりを大切にしながら続いています。また、漁業を中心とした産業や、島内に残る教育機関なども、過去の歴史が息づく場所となっています。

もう一度検索