竹中夏海

竹中夏海：女優から振付師へ、そしてアイドルシーンの立役者へ

竹中夏海さんは、1984年埼玉県生まれの振付師です。幼少期からモダンバレエを習い始め、その後ジャズダンス、チアダンスへとダンススタイルを変えながら、ダンスの世界に没頭していきました。高校時代にはチアダンスにのめり込み、チームの一体感だけでなく、個々の個性を際立たせる表現方法に魅力を感じたといいます。

この経験は、後の振付師としてのキャリアに大きな影響を与えました。日本女子体育大学舞踊学科に進学し、様々なジャンルのダンスを学びながら、自身の目指す表現方法を探求。大学時代は、個々の個性を生かした、一体感のあるパフォーマンスを追求しましたが、なかなか理想の舞台に出会うことができませんでした。

卒業後、2007年のNHK紅白歌合戦でBerryz工房のステージを観たことが転機となります。「アイドルの振り付けをしたい」という強い思いを抱き、2009年にはアイドルグループ『ぱすぽ☆』の振付師としてキャリアをスタートさせました。

その後、数々のアイドルグループの振付を担当。HKT48の「メロンジュース」では、「激しく！パンクに！」というテーマのもと、激しいヘッドバンギングを取り入れた振り付けで話題を呼びました。

アイドルグループへの振付以外にも、いきものがかり、フジファブリック、秦基博など、多くのアーティストの楽曲の振り付けも担当。テレビ番組やCM、イベントなど、幅広い分野で活躍しています。

多彩な活動と独自の視点

竹中さんの活動は振付師だけにとどまりません。2011年にはアップアップガールズ（仮）の公演プロデュースにも携わり、2022年にはSHOWROOMと共同で「SRアイドル専用ジム」プロジェクトを立ち上げるなど、アイドルシーンを盛り上げるための活動にも積極的に取り組んでいます。

自身もアイドルオタクであることを公言しており、その視点から生み出される振付は、アイドルたちの魅力を最大限に引き出すものとして高く評価されています。

女優としてのキャリアとアイドルオタクの一面

竹中さんは、1995年にミュージカル『美少女戦士セーラームーンSupers 夢戦士・愛・永遠に』で女優デビュー。その後も数本の映画に出演しましたが、その後は女優業を休止し、振付師としての道を歩むことになります。

しかし、女優経験やアイドルオタクとしての視点が、彼女の振付師としての活動に大きな影響を与えています。アイドルたちの個性や魅力を深く理解し、それぞれのグループや楽曲に合った、最適な表現方法を追求しているのです。

さらに、モデルでアイドルオタクの仲間たちと「なでksジャパン」を結成し、イベント出演なども行うなど、多様な活動を展開しています。

まとめ：独自のスタイルでアイドルシーンを牽引する振付師

幼少期のダンス経験、大学での舞踊学の学び、そしてアイドルオタクとしての視点。これら全てが融合し、竹中夏海さん独自の振付スタイルを形成しています。

彼女は、単に振り付けをするだけでなく、アイドルたちの個性を最大限に活かし、楽曲の世界観を表現する、真のクリエイターと言えるでしょう。これからも、彼女の活躍から目が離せません。

主な振付担当アーティスト・アイドル

アーティスト：いきものがかり、秦基博、フジファブリック、CHAI、SILENT SIREN|SILENT_SIREN、KANA-BOON、ONIGAWARA、など多数
アイドル：HKT48、=LOVE、NGT48、アップアップガールズ（仮）、predia、夢みるアドレセンス、虹のコンキスタドール、など多数

主な出演作品

ミュージカル：『美少女戦士セーラームーンSupers 夢戦士・愛・永遠に』
映画：『学校の怪談2』『森に抱かれた街で』『手を握る泥棒の物語』
テレビ：『ラストアイドル』（審査員）

書籍

『IDOL DANCE!!!』
『アイドル＝ヒロイン』
『アイドル保健体育』

その他

* 雑誌連載：TopYell「竹中夏海先生の踊る!アイドルソング時評」

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