竹中龍雄

竹中龍雄について

竹中龍雄（たけなか たつお、1904年4月16日 - 1989年2月16日）は、日本の著名な経営学者であり、特に公企業や公益企業の経営に関する研究で知られています。彼は神戸大学の名誉教授として、経営学の発展に多大な貢献をしました。彼の研究成果や著書は、多くの人々に影響を与え、学問の領域で重要な位置を占めています。

人物と経歴

竹中は島根県浜田市で生まれました。彼の学びの出発点は1921年に卒業した東京府立第一中学校（現・東京都立日比谷高等学校）です。その後、1927年に東京商科大学（現・一橋大学）を卒業し、上田貞次郎教授に師事します。卒業後の1927年から同大学で補手としての道を歩み、1930年に大阪商科大学（現在の大阪公立大学）に転任。まず助手、次に講師、助教授、1944年には教授に昇進しました。

1947年、彼は神戸経済大学附属経営学専門部の教授に就任し、その後1950年には神戸大学経営学部教授になります。1955年には経営学博士の学位を取得し、名誉ある地位を確立しました。彼の業績は学界にとどまらず、様々な委員会でも活躍し、社会政策の策定にも寄与しました。特に、電気料金制度調査会や塩業審議会の専門委員としての役割は、その影響力を物語っています。

1966年には、神戸大学の経営学部長に就任し、1968年に定年退官。退官後は神戸大学名誉教授としての称号を受け、甲南大学経営学部で教授として教育を続けました。彼の卓越した業績は多くの学生たちに影響を与えました。また、1974年には勲二等瑞宝章を受章し、1989年には叙従三位を賜りました。

主な著書

竹中は数多くの著書を執筆し、経営学における権威として知られています。彼の代表的な著書には、以下のものがあります：

• - 『公益企業会計』（1935年、東洋出版社）
• - 『官公企業経営論』（1939年、東洋出版）
• - 『日本公企業成立史』（1939年、大同書院）
• - 『公企業論』（1940年、日本評論社）
• - 『都市行政刷新論』（1941年、日本評論社）
• - 『国営企業論』（1949年、泉文堂）
• - 『公企業研究の世界的動向』（1954年、森山書店）
• - 『公益企業経営』（1959年、日本経済新聞社）
• - 『地方公営企業論』（1965年、東洋経済新報社）
• - 『経営学遍歴の道』（1981年、白桃書房）
• - 『公企業と公益企業の良識』（1984年、日新書房）

これらの著作は、経営学だけでなく、行政や公共政策に関する深い理解を提供しており、今なお多くの研究や議論の礎となっています。

まとめ

竹中龍雄の貢献は、日本の経営学の発展に多大な影響を与えました。彼の研究は公企業や公益企業に焦点を当てており、そこから得られる知識は、経営学の実務や研究において重要な位置を占めています。彼の活動を通じて、経営学はより広範で実用的な視野を持つようになり、今日の業界においてもその影響は感じられます。

もう一度検索