竹内良三郎

竹内良三郎の略歴

竹内良三郎（たけうち りょうざぶろう、1891年11月24日 - 1984年11月1日）は、昭和の時代に活動した著名な法学者及び経済学者で、日本の高等教育に大きな影響を与えた人です。特に松商学園短期大学の第3代学長として知られ、教育界での功績は高く評価されています。彼は「行政官としての活躍が際立っている」とも言われており、学問だけでなく実務の面でも力を発揮しました。

生い立ちと教育

竹内は長野県松本市で誕生し、旧制松本中学（現在の長野県松本深志高等学校）を経て、第四高等学校へ進学しました。その後、東京帝国大学の法科大学政治学科に進学し、1917年に卒業を果たしています。卒業後は宝田石油に勤務し、1919年には日本製粉に転職。その後、教員の道を歩むことになります。

教員としてのキャリア

1920年、竹内は第五高等学校の教授に就任し、法制と経済の講義を担当しました。また、生徒監兼舎監を務めたこともあり、教育者としての役割を広げていきました。彼の著作には校友会誌『龍南』に寄稿した小説などもあり、文学的な才能も持ち合わせていました。

彼は1927年に東京帝国大学農学部の助教授に就任し、翌年には学生主事、1929年には新設された学生課の初代課長を務めるなど、大学の運営にも積極的に関与しました。特に滝川事件では、左翼学生に対する処分に対処し、その後の大学の運営において重要な役割を果たしました。

戦後の活動

1940年、竹内は一時的に大学を病気退職し、大日本航空機技術協会の常務理事に転身しました。戦後は大分経済専門学校や埼玉師範学校（後の埼玉大学教育学部）の校長を歴任し、その後第五高等学校の第13代校長に就任。更に1949年には松本高等学校の第9代校長に就任し、新設された信州大学では教授兼文理学部長として活躍しました。

松商学園短期大学の学長

1957年に信州大学を定年退官した竹内は、その後松商学園短期大学に教授として迎えられます。1967年に学長を務めていた糸魚川祐三郎が急逝した際、竹内は当初学長職を辞退する意向を示しましたが、同窓生などの強い要請を受け、1968年4月に第3代学長に就任しました。彼の在任期間は2年間でしたが、その間に学園の発展に多大な貢献をしました。

最後に

1984年11月1日、竹内良三郎は93歳で生涯を閉じました。彼の教育理念と行政手腕は、今なお多くの人々に影響を与え続けています。竹内が築いた道は、後の教育者たちへの大きな啓発となっています。

もう一度検索