竹島将

竹島将

竹島将（たけしま しょう、1957年11月20日 - 1990年7月6日）は、1980年代に冒険小説、アクション小説を中心に活躍した日本の作家です。小説家としてだけでなく、映画の製作、ロードレースチームのオーナーとしてもその名を刻みました。

生涯

竹島将は静岡県沼津市に生まれ、法政大学を中退後、多岐にわたる活動を展開しました。1977年には、片岡義男原作の映画『ハートブレイクなんてへっちゃら』で、製作、プロデューサー、監督、脚本を兼任し、その才能を発揮しました。

1984年、長編小説『ファントム強奪』で作家デビューを果たします。同作品は後にシリーズ化され、「ファントム勇者伝説」として人気を博しました。同年には、泉優二との共著『片山敬済の戦い-オランダGPの16ラップ』を出版、映画『甦るヒーロー 片山敬済』のプロデュースも手がけました。

1988年には、泉優二と共にポケットマネーで「チーム竹島」を発足。片山敬済以来の世界チャンピオンを育成するため、ライダーに畝本久・高田孝慈の2人、監督に福田照男を迎え、ロードレース世界選手権GP125ccクラスに「ホンダ・RS125R」でフル参戦しました。これは、日本ロードレース史上初のプライベート・グランプリチームとして注目を集め、1989年には世界ランキング第6位を獲得するまでに成長しました。

1990年7月6日、竹島は不慮の交通事故により32歳という若さで急逝しました。自身の運転するオートバイで東京都大田区内の環状八号線を走行中、路上教習中の教習車と衝突し、その短い生涯を閉じました。

作品の特徴と魅力

竹島将の作品は、冒険とアクションを基調とし、スピード感あふれる展開と個性的なキャラクターが魅力です。特に人気を博した「ファントム」シリーズや「野獣舞踏会」シリーズは、多くの読者を魅了しました。また、ロードレースチームのオーナーとしての経験も、作品にリアリティと情熱を与えています。

主な著書

以下に竹島将の主な著書を記します。シリーズ作品については、最初の作品のみを記載し、詳細はシリーズ作品の節を参照してください。

『片山敬済の戦い-オランダGPの16ラップ』（1984年、泉優二と共著）
『ファントム強奪』（1984年）
『男たちの神話-ジャパン・ロック・グラフィティ』（1985年）
『黄金郷への漂泊者』（1985年）
『野獣舞踏会』（1985年）
『破滅の日』（1986年）
『魔宮戦場』1-5（1987年）
『情報クーデター-総合情報商社の日本改造の日』（1987年）
『女獣戦線』（1987年）
『美獣誕生篇』（1987年）
『黄金漂流』（1987年）
『熱き魂の彼方へ』1-4（1987年）
『黄金郷への漂泊者』1・2（1987年）
『ザ・ハートビート-男たちの神話』上・下（1988年）
『破滅の日』一部・二部（1988年）
『制覇する者』上・下（1988年）
『野獣たちの戦場』（1988年）
『ポセイドン・ウォー』 上・下（1989年）
『硝煙の街に死ね』（1989年）
『皇帝・殺戮のシナリオ』（1989年）

主なシリーズ作品

ファントム勇者伝説シリーズ
ファントム戦士伝説シリーズ
野獣舞踏会シリーズ
新・野獣舞踏会シリーズ
野獣舞踏会列伝シリーズ
野獣外伝シリーズ

関連書籍

遠藤智『チーム竹島の見果てぬ夢-竹島将は2輪GPに何を求めたか』（1991年）

外部リンク

映画 ハートブレイクなんかへっちゃら（1977） - allcinema
* 映画 甦るヒーロー 片山敬済（1984） - allcinema

竹島将の作品は、現在でも多くの読者に愛され続けています。その情熱的な生き方と、冒険心あふれる作品群は、これからも多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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