竹村淳

竹村淳 - 音楽ジャーナリスト

竹村淳（たけむら じゅん）は、音楽に関する幅広い知識と洞察で知られるジャーナリストです。1937年3月1日に神戸市で生まれ、6歳のときに京都に移り住みました。しかし、彼は7歳の時に父を戦争で失いました。この悲劇的な出来事が、彼の人生や音楽への関心にどのように影響したのかは興味深い点です。

1961年、竹村淳は早稲田大学の第一文学部文学科演劇専修を卒業し、広告代理店に就職します。ここではコピーライトを務めますが、1973年には独立を果たし、フリーランスのコピーライターとして活動を始めます。

1976年からはラテン音楽に関心を抱き、ジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせます。彼は「スイングジャーナル」や「アドリブ」といったジャズ専門誌でフュージョン音楽の普及に尽力し、心から音楽を愛する彼の言葉は、多くのファンの心を掴みました。竹村は、自身が評論家と評されることに抵抗を持っていましたが、その音楽に対する熱情は隠しきれないものでした。

彼はラテン音楽をはじめ、フォルクローレやタンゴ、ボサノヴァなどさまざまなジャンルに精通し、その知識を生かして多くのリスナーから支持を受けるようになりました。特に1991年からはNHK-FMで『ポップスステーション』という人気番組を担当し、週に一回2時間にわたりラテン音楽やタンゴ、フォルクローレ、ボサノヴァなどの楽曲を紹介しました。彼の語り口は親しみやすく、一般の人々にも理解しやすい内容であったため、多くのリスナーがこの番組を楽しみました。

その後も1996年4月からは『ポップスグラフィティ』、2002年には『ミュージックプラザ』といった番組で活躍を続けました。また、竹村淳は2005年から2007年にかけて立教大学ラテンアメリカ研究所で講師を務め、ラテンアメリカに関する講義を担当し、教育者としての一面も見せています。

竹村淳の著作もその音楽愛を反映したものであり、彼の知識と情熱が詰まった本は多くの読者に親しまれています。中でも『ラテン音楽名曲名演名唱ベスト100』や『ラテン音楽名曲名演ベスト111』などは彼の専門性を示す代表作です。また、共編著にあたる『ラテン音楽パラダイス』なども含めて、ラテン音楽を広く知ってもらうことへの貢献は大きいと言えます。

竹村淳は日本におけるラテン音楽の普及に大きく寄与し、多くの人々に影響を与えてきました。彼の音楽への情熱と知識が、これからもたくさんの人に伝わっていくことでしょう。

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