笑福亭喬介

笑福亭 喬介

笑福亭 喬介（しょうふくてい きょうすけ）は、1981年7月22日生まれの落語家。大阪府堺市の出身で、本名を川崎 直介（かわさき なおゆき）という。上方落語協会に所属し、芸能事務所は松竹芸能に籍を置く。

来歴と落語家を志すまで

上宮太子高等学校を卒業後、近畿大学文芸学部で学んだ。大学時代は落語講談研究会に所属しており、そこで一年先輩であった旭堂南青（現在の講談師、旭堂南龍）がプロの世界に進んだことに触発され、自身も芸の道を志すようになる。プロの芸人を目指すにあたり、先輩である南青に相談を持ちかけたところ、笑福亭三喬師匠（後の7代目笑福亭松喬）を紹介される。これが縁となり、2005年6月1日、三喬師匠の二番弟子として入門を果たし、本格的に落語家の道を歩み始めた。

人物と活動

高座で観客を魅了する一方、特技の一つに動画作りがあり、その技術を活かして活動の幅を広げている。2019年には、上方落語の夏の風物詩である彦八まつりの宣伝用動画制作を手がけるなど、多才な一面を見せている。これらの活動は、伝統的な話芸である落語を現代のメディアを通じて発信する上で、重要な役割を果たしている。

受賞歴

笑福亭喬介は、若手噺家としてその実力が高く評価されており、多くの賞を受賞している。主な受賞歴は以下の通り。

平成23年（2011年） 第1回繁昌亭ドリームジャンボコンテスト 小枝杯 5Rチャンピオン
平成24年（2012年） 第2回繁昌亭ドリームジャンボコンテスト 小枝杯 5Rチャンピオン
平成28年（2016年） なにわ芸術祭 新人賞
平成28年（2016年） 第2回上方落語若手噺家グランプリ 準優勝
平成29年（2017年） 第3回上方落語若手噺家グランプリ 準優勝
平成29年（2017年） 繁昌亭大賞 奨励賞
平成30年（2018年） 咲くやこの花賞 大衆芸能部門
この賞は、才能を認められ、今後の活躍が期待される大阪ゆかりの若手芸術家等に贈られる栄誉ある賞である。興味深いことに、喬介は、その30年前に大師匠にあたる6代目笑福亭松喬が、翌年には大学落語講談研究会の先輩である旭堂南龍が同じ賞を受賞しており、世代を超えて連なる受賞となった。
令和元年（2019年） 第5回 上方落語若手噺家グランプリ 準優勝
若手噺家の登竜門とも言えるこのグランプリで、複数回にわたり準優勝を獲得するなど、常に上位に名を連ね、その実力を証明している。
令和元年（2019年） 花形演芸大賞 銀賞
大衆芸能における若手にとって権威ある賞の一つ。
令和2年（2020年） 文化庁芸術祭 大衆芸能部門 新人賞
国の主催する芸術祭において新人賞を受賞したことは、上方落語界だけでなく、日本の大衆芸能界全体における新進気鋭の演者としての地位を確固たるものにしたと言えるだろう。

これらの輝かしい受賞歴は、喬介が古典落語のみならず、自身の持ち味を活かした高座で、観客そして専門家から高い評価を得ている証である。上方落語界を担う若手として、今後の更なる活躍が期待されている。

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