第一ゴム

第一ゴム株式会社

第一ゴム株式会社は、北海道小樽市に本社を構える、ゴム長靴の専業メーカーです。北海道において唯一、自社でデザインから製造までを手掛けており、その品質の高さから、長年にわたり多くの人々に愛用されています。

概要

1935年（昭和10年）、初代社長である浜村由太郎氏によって創業されました。浜村氏は石川県出身で、神戸のゴム工場でゴム配合の技術を習得した後、大正時代に北海道でゴム長靴を販売したことがきっかけで、後に「新興工業合資会社」としてゴム工場を設立しました。

多くの靴製造メーカーが海外に工場を移転する中、第一ゴムは現在も小樽の工場で、天然ゴムを原料とした長靴を手作りしています。その丁寧な製法と品質へのこだわりが、長年支持される理由です。

代表的な商品として、1984年（昭和59年）に販売を開始した「シェブリー」シリーズがあります。これは、完成した長靴の表面にパイルを静電植毛することで、スエードのような風合いを実現したものです。発売から35年以上経った現在も、主力商品として人気を博しています。

また、環境に配慮した取り組みとして、廃タイヤのゴムを再生利用した「イークルー」シリーズの開発や、アパレルブランドとの共同開発、アウトドアメーカーへのOEM供給なども行っています。

さらに、東京消防庁をはじめとする全国の消防隊員が使用する編上げ長靴の生産も手掛けています。この製品は、国内でも数社しか生産できない高い技術力を要するものであり、第一ゴムの技術力の高さを証明しています。

近年では、北海道応援キャラクター「雪ミク」とのコラボレーションブーツの販売も行っており、2018年から継続して展開しています。

事業所

本社: 北海道小樽市奥沢3丁目29番32号
化成品部: 北海道小樽市奥沢3丁目28番12号

沿革

1935年（昭和10年）5月 - 浜村由太郎が新興化学合資会社を設立。
1946年（昭和21年） - ゴム履物の製造を開始。
1948年（昭和23年）5月 - 社名を「第一ゴム株式会社」に変更。
1955年（昭和30年） - 日本工業規格（JIS）を取得。
1961年（昭和36年） - 内閣総理大臣賞を受賞。
1963年（昭和38年） - 火災により工場の半分を焼失。10月に新工場が落成。
1968年（昭和43年） - 合成樹脂射出成型部門を設立。
1975年（昭和50年） - 第一化工株式会社を設立。
1998年（平成10年） - 総ゴム製安全靴の日本工業規格（JIS）を取得。
2007年（平成19年） - エコ長靴「イークルー」が、長靴として初めてエコマークを取得。
2018年（平成30年） - 北海道応援キャラクター「雪ミク」とのコラボブーツ販売を開始。

第一ゴムは、長年にわたり培ってきた技術と経験を活かし、これからも高品質なゴム長靴を人々に提供し続けていくでしょう。

外部リンク

第一ゴム株式会社公式サイト
* 北海道小樽の国産長靴メーカー（YouTube）

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