第一三三海軍航空隊

第一三三海軍航空隊について

第一三三海軍航空隊（だい133かいぐんこうくうたい）は、太平洋戦争の終盤における日本海軍の重要な航空部隊の一つです。この部隊は、南西諸島防衛のために特に夜間戦闘機に重点を置いて活動しました。

沿革

本部は、フィリピン戦線での壊滅を受け、撤退した第一航空艦隊の一部から再編成されました。この再編成によって、台湾または沖縄県方面の防衛を目的とした4つの航空隊が設立され、その中に一三三海軍航空隊が含まれました。

一三三空は松山飛行場を拠点にし、帰仁を主要基地として運用されました。当初は、戦闘機『月光』を主力機として採用する計画でしたが、機体の調達が遅れたため、稼働率は低迷し続けました。沖縄本島周辺での地上戦が激化する中、部隊は索敵や対地攻撃などの命令を受け、様々な任務に従事しました。

活動の記録

• - 昭和20年2月5日: 松山飛行場を原隊として開隊。
• - 昭和20年3月27日: 沖縄県周辺の敵機動部隊を索敵しましたが、直接の交戦には至りませんでした。
• - 昭和20年3月28日: 慶良間諸島にて敵のキャンプ地を5機で銃撃。
• - 昭和20年3月29日: 4方面へ出撃し、最大規模の行動を行いました。この日、敵の慶良間キャンプを襲撃し、2機を喪失しました。さらに、台湾近海で対潜哨戒を行い、B-24の接近を4機で撃退しました。
• - 昭和20年4月: 敵機による攻撃を受けつつも、沖縄本島上陸地点を襲撃し続けました。主な作戦の一部として、嘉手納飛行場への攻撃や沖縄本島の敵軍への空襲が行われました。
• - 昭和20年5月: 機体の稼働率が低下し、部隊の活動は困難となりました。最終的に、各種攻撃や哨戒任務を続けたものの、機体が払底し、6月5日に解隊を迎えました。

終焉と評価

g隊の解散後の調査では、台湾に駐留する部隊全体で、保有していた月光はたったの6機、稼働していたのはわずか3機であり、作戦行動を維持することはできない状態にありました。

主力機種と司令

この部隊の主力機種は『月光』であり、歴代の司令官は、高橋勝が昭和20年2月5日から終戦後にかけて指揮を取っていました。

関連文献

• - 『日本海軍編制事典』（芙蓉書房出版 2003年）
• - 『航空隊戦史』（新人物往来社 2001年）
• - 『日本海軍航空史2』（時事通信社 1969年）
• - 『戦史叢書 海軍航空概史』（朝雲新聞社 1976年）
• - 『戦史叢書 沖縄方面海軍作戦』（朝雲新聞社 1968年）
• - 『連合艦隊海空戦戦闘詳報別巻1』（アテネ書房 1996年）

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