第一次星間大戦

第一次星間大戦：人類の存亡をかけた戦い

第一次星間大戦は、テレビアニメ『超時空要塞マクロス』の物語中核をなす、西暦2009年2月から2010年3月にかけて勃発した地球人類と異星人ゼントラーディとの宇宙戦争です。この戦争は、地球の命運を大きく左右する激戦となりました。

開戦の経緯

1999年7月、地球に落下した異星戦艦ASS-1。この艦を解析した地球統合政府は、異星勢力の存在を認識し、対抗するための軍備を増強します。ASS-1はSDF-1マクロスとして改修され、バトロイド・バルキリーなどの新兵器も開発されました。

一方、ゼントラーディ軍は、ASS-1の追跡調査のため太陽系に侵入。2009年2月、マクロスの進宙式典中にブリタイ艦隊が出現し、偵察艦を進攻させます。この際、マクロスの主砲が誤作動で発射され、ゼントラーディ軍艦艇を撃沈。これをきっかけに、両勢力は宣戦布告なしに戦闘状態へと突入します。

戦争の経過

開戦当初、地球統合軍はアームド級宇宙空母やVF-1 バルキリーで応戦するも、圧倒的なゼントラーディ軍の戦力に押され、壊滅的な状況に陥ります。防衛線を突破されたゼントラーディ軍は地球へ降下し、マクロスを目標に攻撃を開始。マクロスはフォールド航行で地球圏からの脱出を試みますが、原因不明の暴走により冥王星軌道上へ転移してしまいます。

地球への帰還を目指すマクロスは、ブリタイ艦隊の追撃をかわしながら、トランスフォーメーションやピンポイントバリアなどの新技術を開発。一方、地球ではグランドキャノンの実働準備が進められるなど、全土に臨戦態勢が敷かれます。

捕虜となった早瀬未沙や一条輝らの活躍により、ゼントラーディ軍の全容が明らかになる中、マクロスは地球への帰還を果たします。しかし、統合軍上層部はマクロスの受け入れに難色を示し、民間人の上陸も許可しません。グローバルの決断により、マクロスは強行着陸し、民間人の受け入れを迫りますが、カムジン艦隊の急襲により市街地が壊滅。マクロスは再び宇宙へ出撃せざるを得なくなります。

同盟締結と対基幹艦隊戦

地球文化に触れたゼントラーディ軍兵士の間でカルチャーショックが広がり、ブリタイ艦隊の一部はマクロスへ亡命。ブリタイ自身も停戦交渉を打診します。マクロスもこれを受諾し、エキセドルの協力を得て、ゼントラーディ軍の命令系統や軍規を把握。基幹艦隊への抵抗手段を立案します。

一方、ボドルザーは地球人類をプロトカルチャーではないかと疑念を抱き、基幹艦隊の全戦力をもって地球人類の駆逐を決定。480万隻に及ぶ大艦隊が地球圏へ出現し、軌道爆撃を開始します。地球統合軍は壊滅し、地上は焦土と化しますが、アラスカ総司令部から発射されたグランドキャノンがゼントラーディ軍艦艇を撃破します。

スカル隊の一条輝の提案により、リン・ミンメイの歌を全周波数で発信する「リン・ミンメイ作戦」が実行され、ゼントラーディ軍にカルチャーショックを与えます。マクロス・ブリタイ同盟艦隊は、この隙をついて基幹艦隊へ突入。カムジン艦隊の援護も得て、ボドルザーの旗艦フルブス・バレンスを撃沈し、第一次星間大戦は終結へと向かいます。

戦後

フルブス・バレンス撃沈後も、地上には多数のゼントラーディ兵が残存し、各地で地上戦が繰り広げられます。リン・ミンメイやマクシミリアン・ジーナス、ミリア・ファリーナ・ジーナス夫妻による「PR作戦」が展開され、ゼントラーディ残存兵も停戦・和平の道を選択。2010年3月、第一次星間大戦の終戦宣言が行われます。

地球全土の生存者探索の結果、約100万人の生存者が確認されますが、人類は総人口の99.99%を失うという未曽有の事態となります。新統合政府が樹立され、地球復興と宇宙移民計画が推進されることになります。

第一次星間大戦は、人類にとって大きな犠牲を伴うものでしたが、異星文明との接触、文化の衝突、そして共存への道を探るという、新たな時代の幕開けとなりました。

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