VF-1 バルキリー

VF-1 バルキリーについて

VF-1 バルキリー（Valkyrie）は、1982年に放送されたアニメ『超時空要塞マクロス』に登場する架空の兵器であり、可変戦闘機としての特性を持っています。この機体は、ファイター（戦闘機）、バトロイド（人型ロボット）、およびガウォーク（中間形態）の三つの形態に変形できることが大きな特徴です。これにより、対空戦闘や地上支援任務などさまざまなシチュエーションに対応可能です。VF-1は地球統合軍（後の新統合軍）の主力機として、敵勢力であるゼントラーディ軍と戦う姿が描かれ、物語の中心的役割を果たしました。

バルキリーの名前の由来

「バルキリー」という愛称は、北欧神話に登場するワルキューレに由来しています。さらに、VF-1のデザインは実在するアメリカ[[海軍]]の戦闘機F-14 トムキャットをモチーフにしています。また、かつての試作戦略爆撃機XB-70からアイデアを得た部分もあります。VF-1は、デザインが多くの後継機や派生機に影響を与え、以降の「マクロスシリーズ」においてもその名が受け継がれています。

デザインの進化とメカニックデザイン

VF-1のデザインは、スタジオぬえの河森正治の手によって、宮武一貴とともに約2年かけて進められました。初期のデザインはアニメロボットらしい角張った形状でしたが、制作過程でリアルな航空機のフォルムへと変更されました。特に、F-14のデザインを参考にした腕部の収納機構は、実際の航空機の動きを反映したものです。このようなアプローチにより、常識を覆す可変戦闘機の konsep トが生まれました。

人気と評価

VF-1は登場から数十年経った現在でも根強い人気を誇ります。2010年の『マクロスエース』での人気投票では、VF-1Jが3位、VF-1Sが4位と好評を博しています。また、2019年に放送されたNHK BSプレミアムの『発表！全マクロス大投票』では、VF-1Sがメカ部門第2位に輝き、シリーズによる支持が広まっていることがわかります。さらに、2021年のアンケートでも、VF-1は2874票中800票を獲得し、人気機種のトップに立ちました。

性能と仕様

VF-1の外観は、当時の戦闘機に影響を受けており、主翼には可変後退翼を採用しています。これにより、高速では主翼を後退させ、機動性を向上させつつも、艦内収容時にはサイズを小さく抑えることができます。また、機体内部にはコンパクトな熱核反応タービンエンジンが搭載されています。このエンジンの開発により、VF-1は燃料を内部に積載する必要がなく、その結果、軽量化とコンパクトな設計を実現しました。

変形機構

VF-1の変形は非常に洗練されており、戦闘状況に応じた変形が瞬時に行えます。特に劇場版ではHOTAS（Hands On Throttle And Stick）の概念を取り入れ、パイロットはコントロールスティックを操作することで、バトロイド型やファイター型にスムーズに変形させることができるようになりました。この変形機構は、VF-1の特性を最大限に活かす形で設計されています。

武装

VF-1はGU-11 55mm3連ガトリングガンポッドやRöV-20 11mmレーザー機銃などの武装を備えています。これに加え、主翼下には様々な対空対地ミサイルを装備することができ、戦闘任務に幅広く対応しています。

結論

VF-1 バルキリーは、その革新的なデザインと変形機構、そして豊富な武装により、後の多くのロボットアニメに影響を与えました。放送から数十年を経た今でも、ファンから愛され続ける存在となっており、「バルキリー」という名称は、可変戦闘機の代名詞として確立されています。

もう一度検索